ぼくが好きな人と、きみが好きな人とは関係ない。
たとえ前者がきみその人であろうと
いつだって間が悪いぼくを嗤(わら)ってよ、
ねぇ想い人、きみの名を敢えて呼ばないよ。
握り締めると意外な冷たさに心臓が跳ねた
あなたの手のようだ
手を開くともうそこには
温度の名残だけ
雪景色は無残に踏み荒らされ
やがて何事もなかったかのように
日常はやってくる
傷だらけの人
あなたは他愛も無いと笑うけど
手のひらに残った水滴は涙と似ていた
凍える指先がエントロピイの増大則に従って
僕の温度に溶けてしまえば良い
体温はおそらく 分けあうためにある
ひとつにはなれないとしても
あなたは雪
水になり 川になり 海になり
やがて生命を抱き締めるだろう
地球の描く曲線は案外とでこぼこで
だからこんなに美しいんだろう
いつか辿り着く暖かい場所で
際限なく幸いになるといい
身近な人の「頑張れ」はプレッシャーになる事もあるので、むしろ何も知らないような人からの軽い「頑張れ」の方が気が楽で頑張れそうな時もある。
パジャマのボタンをかけ間違えても
直す気力さえない12月の夜
狭く寒い部屋で
ストーブだけが照りつける
ソリティアだけが取り柄な私は
下手くそな写真をかき集めて
レジ袋に突っ込んだ
甲斐甲斐しく僕の世話を焼いてくれる君は
僕を愛してはいても
僕に恋をしてはいないだろう。
でも君に甲斐甲斐しく世話を焼かれている僕は
君に恋をしてしまったよ。