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無題。

がんばれ
っていう言葉はもう言わないで。
もう疲れたんだよ。
がんばろう
って言って。

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かわいそう

かわいそうって
自分が相手のようにならなくてよかったって意味。
「かわいそう」って言葉にご注意を。

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はいりたい

しろくて
だれもいない
ぼくだけがいる
6畳くらいの
はこに
はいりたい

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コミュ障

君に訊く勇気は僕には無いので、
代わりに夜空に浮かぶ月に尋ねる。
「あのこもあなたをみていますか?」

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片想い即興詩。

ぼくが好きな人と、きみが好きな人とは関係ない。
たとえ前者がきみその人であろうと

いつだって間が悪いぼくを嗤(わら)ってよ、
ねぇ想い人、きみの名を敢えて呼ばないよ。

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ゆき

握り締めると意外な冷たさに心臓が跳ねた
あなたの手のようだ
手を開くともうそこには
温度の名残だけ

雪景色は無残に踏み荒らされ
やがて何事もなかったかのように
日常はやってくる

傷だらけの人
あなたは他愛も無いと笑うけど
手のひらに残った水滴は涙と似ていた

凍える指先がエントロピイの増大則に従って
僕の温度に溶けてしまえば良い
体温はおそらく 分けあうためにある
ひとつにはなれないとしても

あなたは雪
水になり 川になり 海になり
やがて生命を抱き締めるだろう

地球の描く曲線は案外とでこぼこで
だからこんなに美しいんだろう

いつか辿り着く暖かい場所で
際限なく幸いになるといい

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恋ダンス

できればあなたの手のひらで恋ダンスを踊りたい。

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応援

身近な人の「頑張れ」はプレッシャーになる事もあるので、むしろ何も知らないような人からの軽い「頑張れ」の方が気が楽で頑張れそうな時もある。

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不器用貧乏

パジャマのボタンをかけ間違えても
直す気力さえない12月の夜
狭く寒い部屋で
ストーブだけが照りつける
ソリティアだけが取り柄な私は
下手くそな写真をかき集めて
レジ袋に突っ込んだ

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負け犬

誰にも真似されないように作った曲
口笛が下手なあんたは
ピーマンをかじって
たねまで飲み込む

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あいにこい

甲斐甲斐しく僕の世話を焼いてくれる君は
僕を愛してはいても
僕に恋をしてはいないだろう。
でも君に甲斐甲斐しく世話を焼かれている僕は
君に恋をしてしまったよ。