甘くてとろける素敵なおいしさ
甘くてロマンチックで優しい恋愛
目と目が合えばとろけるかしら
手と手が触れれば恋に落ちるかしら
私が好きなのはミルクチョコレイトなのにあなたは甘党なくせに例えるならほろ苦ビターね
優しいあなたは誰にでも優しいのでしょ
だから苦いのよ
わたしにだけ甘くして
展開が急過ぎて追い付かない頭を
ポリポリと掻きながら君の後を追い駆ける
その途中でいろんなものを
見つけながら見落としながら
更には頭垢すら落としながら
ともすれば犯人の跡を追ってすらいる
そんな私はIQ111の私立探偵
つま先とんとん
恋になれ
呪文めぐれ
ぐるぐると
洗濯機の渦
渦中には
意中の君が
君がいる
まぶたしくしく
夜のこと
眠れないまま
ゆらゆらと
白湯の湯気が
君になる
泡ぶくつかんで
なくなって
隅で膝を抱えてる
澄んだ恋を呼んでいる
「ねえねえ、翔君」
「なんだよ、うるせえなぁ」
「無人島になにか一つだけ持ってくとしたらなに持ってく?」
「身体ひとつで十分」
「え〜。なにか持ってかなきゃ駄目なの」
「じゃあ、お前かな」
「翔君……」
君と私の好きはきっと違う
絶対に伝わらない 一生伝わらない
恋なんかじゃない ただ、会いたい
泣きたくて辛い日も すごく嬉しい幸せな日も
一緒に君といたい イヤホンから聞こえてくのは
誰に送っているのかわからないメッセージだけ
玉子焼きが上手にできたので
将軍に献上しようかと思ったが
この時代に将軍なんていないし
いたとしても自分のような庶民がお近づきになれるわけがないので
お母さんと食べた
食べてから
お弁当に入れればよかったと思った
話せなくていい
特別じゃなくていい
目が合うだけ
目が合うだけでいいから
目が合って、笑ってくれたら
あたしはそれだけで嬉しいの
ひらひらと舞う雪の中歩いていたら
はしゃぐ小学生の君を思い出した。
外行こうぜー!!なんて笑って、
あたしを誘ってくれたあの日は、
気付かぬ間に遠い昔になってしまって。
でももうあたしもそんなに子供じゃないから
懐かしいなぁなんて思ってみたりした。
本当は寂しくなったりした。
未来なんて分からないけど
このまま変わらなければいいと
思ったりした雪の日
彼女は荒波のように、僕の身体を、こころを侵して、次の瞬間には消えてしまっていた。まるで波が引いたかのように。
いや違う、鼻に微かなものを感じたとき、僕は悟った。彼女は跡形もなく消て去ったのではない。荒波ではなかったのだ。僕に甘く柔らかな香りを残し、通り過ぎていったんだ。
優しい風だったのだ。
枯れて黄土色になった芝生の上に
白い点一つ
誰もいない公園に
僕とあなた
病気が移るぞと
お父さんに昔言われたけれど
綺麗なあなたを前にしたら
そっと抱き上げて
大切にポッケにしまって
見つからないように
走るんだ
どこまでも
ひとりにしないでと そっと呟いた言葉は
滴る雨に かき消されてしまった
今日もどこかで
誰かの叫び声が 怒号が 悲鳴が鳴り響いても
コンクリートの建物に 広大な砂漠や空に
吸い込まれては 消えていく
どれだけ苦しんでも 泣きたくても
その声は 喉の奥に留まったままで
みんなの知る自分は 綺麗な仮面をつけた自分
もしも 1日くらい自分の本当の声を吐き出せたら
吸い込まれていく誰かの声が
邪魔されずに みんなに届いたら
少しは楽に慣れたりするのだろうか
わからない
そのたった一言が 人間から思考を奪う
わからない
そのたった一言で 簡単に逃げられてしまう
むしろわかることの方が 少ないのに
わからない
そんなわかりきったこと
言葉にしてしまえば
そこで全て 止まってしまう
わからないなりに
それでも僕らは 進まなきゃいけないんだ
わからない
なんて言ってる暇はないんだ