ことばを紡ぐことは自己紹介にも似て
僕の世界はこんなだよ と
晒してやりたくなっただけ
生きた証を少しだけ
刻んでおきたくなっただけ
黒板の隅っこの36編
ひとつも気に入らなかったけど
僕は僕を嫌いなんだから
やはりこれが僕なんだろう
好きに生きて そのうちに死ぬよ
花を拾い集めて 美しいものばかりを持って
生きるというのは
花束を彼岸まで
撒き散らしに行く過程なのだ
たくさんの花を
あなたすら知らないうちに 受け取ったから
そろそろお別れを言わなくちゃな
あなたの言葉に出会えてよかった誰かがきっと今の僕だ
時代は常に未来への一方通行
明日に背を向けて、歩んだ過去を確かめる旅路
この道の続きでいつかまた会おう
そこに停滞していたい
この心地よい場所にまだ留まっていたい
だけど、前に進むには留まることを諦めなければならない。
我らは、今よりももっと楽しく、もっと心地よい場所を求めて進み続ける。
君に嫌われたくないから見栄を張るけど
嘘をつくのは慣れないから
いつも後になって舌が痺れるような気がするの
僕達は1日を過ごすため
一体幾つの命を犠牲にしているのだろうか。
それを知るのに僕はまだ若すぎるのか。
最果て
恋をして
胸を打たれ
陽を浴びて
伸びをする
丘の上
振り返って
ひとりだって
満天の星
もうなにも
包まれない
紺色の魔法瓶だけ
転がって
私の合図は
透過して
明日のように
溶けていく
今日の1分も
1分であるように
夜はいつも
目を閉じる
どこにもいけない私は
ラジオの前に今日もいる
やがては大人になることが怖い
汚い大人になることが怖い
こんな私の人生にも甘い幸せが詰まってるのかな
飴玉のようなひとみから
ぱたりと落ちてきたひとつぶのしずく
ぼくの目をぬらす その温度はたぶん
きみが人間だったころの名残
朝焼けにのびるひかりはゆがんで
まるで螺旋階段みたいに見えた
羽が生えていることもわすれて きっと
お姫さま気取りで駆けてきたんだろう
水たまりの月にキスするように
星空へ子守唄をささげるように
愛しい記憶は愛しいまま
きれいにしまっておいたはずなのに
まだかなしいよ、情けないぼくだ
いっそ夢であれと願っても
好きなひとの家には忘れ物をするものよって
きみが、きみが言ったんだから、
冬になると君を思い出す。
風邪ひきやすくて、ずっと鼻をすすっていた君を。
優しくて、夜遅くまで悩みを聞いてくれた君を。
方言はあまり話してくれないけど、面白いことが大好きな君を。
出会った時から、ずっと私は君が好きだ。
この気持ちが君にも感染したらいいのにな。
感染力が強いから、移ってくれたらいいな。