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いとおしい

先に寝ていいよ
眠たくない
ほんと?
眠たくないよ
ほんとは?
眠たい

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LOST MEMORIES CⅤⅩⅢ

忘れかけていたが、自分にとっての日常はこちらである。様々な色が飛び交っているあの時間ではなく、黒一色にちょっぴりの飾りが煌めいているこの時間。
久しぶりに見上げる見慣れた空。そのはずなのに、どうしてこうも特別輝いて見えるのだろう。
なんだかひどく独りを感じてしまう。決して太陽より暖かくはない月は、やはり暖かくはない。
今この瞬間、この景色は瑛瑠のものだ。
アルクトゥルス、スピカ、デネボラ。
呟きながら線で結ぶ、春の大三角。
ちょっとくらいならいいよね。
窓を開けると、寒いながらも昼には暖かさを運ぶ、確かな春の夜風が入る。
「夜って、どこまでが夜なのかしらね。」
ふと、夢を思い出す。
「……あなたが教えてくれるのかな、東雲さん…?」
空が東雲色に染まるまで、まだもう少し。

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優しいことは何も貴方に言わないこと

貴方がね
どんなに可愛い人と話していても
どんなに楽しそうに笑っていても

私はね
大丈夫としか言わないの
大丈夫としか言えないの

愛してるって伝えることはできるのに
愛してほしいって言葉は言えなかった

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欠陥

自分が人より劣ってるのは分かってる
自分には足りないものがあるのも知っている

それが何なのかが分からない

彼や彼女が教えてくれる答えは
必ず決まって「そんなものない」

白すぎて眩しいと感じてしまうほどに清廉な彼らは
周りが教える真実を疑わない

そこまで考えて絶望する


自分に無いものは社会に交じる能力だ

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kill

苦しい
助けを求める声も出せない。
悔しい
死ぬまで愛されることができなくて。
泣きたい
そんな些細なことすら許されず。
死にたい
願わなくても殺される。
生きたい
願ったって叶わない。
叶えたい
私の願いは1つも実らない。

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3行ポエム

この世に掃いて捨てるほど在るものも、この世に一つしかないものも、全てこの世界に必要な、大切なものなんだ、って今更気づいたよ。

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LOST MEMORIES CⅤⅩⅡ

一通り書き留め、チャールズと英人のふたりに向けた疑問をさらに書き出してみる。
とりあえず英人には、お礼を言ってから聞いてみよう。今日行けば終わりということだから、明日明後日は休日ということだ。そのどちらかで英人とは話せればいい。チャールズへは今日帰ってきてから、もしくは休日のどちらかでいい。ゆっくり話せなければ意味がないから。
ノートを閉じる。
カーディガンを羽織っているとはいえ、少し肌寒い。それでも、何故だか無性に月が見たくなって。
部屋の明かりを消し、カーテンを開く。チャールズに怒られそう,なんて、くすりと笑みを雫し、月を見つめる。だいぶ傾いてきていた。夜が明けるには、まだ時間があるけれど。
見上げる空には、星がいくつか見える。何のあてもなく見上げていた瑛瑠は、北斗七星に目を留める。柄の3点から線を伸ばす。その先に繋がる一際明るいその星は、うしかい座のアルクトゥルス。
じゃあ、その先は?
おとめ座のスピカ。
誰にともなく問いかけ、自分で答える。
春の大曲線。
今、こんな時間にこの星達を眺めている人が、一体どれくらいいるだろう。自然と微笑んでしまうくらいには贅沢なことをしている。瑛瑠はひとりそう思った。

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17分の1

いつも想像するんだ
君が隣にいることを
月末は特に
回ってきたあみだくじ
ペンが倒れた方に書く

いつも想像するんだ
何気ない時間が輝く日々を
月末は特に
貼り出された運命は
いつも君じゃない

どれだけ願っても
どれだけ信じても
君は掴めなくて
17分の1を求めるほど
君は遠ざかる

願えば願うほど
想いが募り
またペンが倒れる

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シャボン玉の夏でした

ぼくの腰の痛みをきみが(ほんとうには)知らないみたいに、きみの胸の痛みをぼくは知ることがないまま。

こうして一つひとつの宇宙が重なり合わずに生きていくこと、ちょっとだけ触り合っては確かめている。シャボン玉の夏…

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タイトルはいらない。

留守番電話とお留守番
2列目の前から3番目
今日はその席は空白で
1日みんなと距離があく
でも明日になればきっとそれは
一足飛びに追いつける
時間の差に仲の良さは
負けることを知らないのだ