女子高生のスカート丈とか
ホチキスを使った新手のイジメとか
誰かの流行りに飛びつかないと
自分が廃れていくようで
だから感傷的なんて言葉を
本当は使いたくはないけれど
それが流行り文句なら仕方ない
それが流行り文句だから仕方ない
「そ、そういうこと言うんだから……。」
こういうときのチャールズは、ただでさえ綺麗な顔が割り増しである。
「楽しかったもの。」
ここは自白である。
「良いお店だった。」
ぽつりとそんなことをこぼす。寝る前の挨拶ついでだったはずなのに、話し込んでしまっている。
瑛瑠は諦めて、チャールズの横へ腰かけた。
「チャールズも、あのお店知っていたの?」
あえて、チャールズも,と聞いてみる。正直に答えて欲しいから,という理由で幅を広げてあげたのは、瑛瑠の優しさだ。
「はい、知っていました。」
その優しさを汲み取り、チャールズは苦笑して答える。
「私、どこかで見かけたことがあるような気がするの。英人さんも同じ事を言っていた。」
チャールズの瞳を覗きこむ。
できれば、嘘はついてもらいたくない。
「彼女と会ったことがあるのかしら。」
綺麗な綺麗な鳥
色鮮やかで
華やかで
目をひく美しさ
あなたは鳥
ひとつひとつに
見惚れてしまう
優雅な仕草
艶やかで
自我さえも失わせ
捕らえてしまう
あなたは鳥
鳥籠に捕らわれた
綺麗な鳥