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雨:夜

夜なので
見えると書いて
聴こえると読もう
ガラスを隔てて
見える雨音

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存在意義

人間はどうしてこんなにも
傲慢で
欲深かで
自己中心的で
愚かなのでしょう。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 3.セイレーン ⑫

「まぁ…ここ田舎だし、みんなここに集まっちゃうし…」
「これだから田舎は! もう…」
赤いウィンドブレーカーの少年 耀平はあきれ気味に呟き、ネロは地団駄を踏んだ。
その後ろにいる師郎は苦笑いするばかりだったし、黎は相変わらず沈黙し切っていた。
「…つか、なんでまた異能力者と一緒にいるの? 関わらない方がいいって言ったハズだよねぇ?」
ネロは怪訝そうにわたしの顔を覗き込む。
わたしはちょっとびっくりして思わず後ずさってしまったが、1つ自分の中で引っかかるものに気付いた。
「待って、どうしてセレンさんが異能力者ってこと知ってるの? もしかして、知り合い?」
さすがにそうだったら嫌だな~と思いながら、わたしは彼らに尋ねた。
「いや、別に、アタシはこの子達のことぜーんぜん知らないよ? てかこの子達が、キミが異能力を知るキッカケになった子達?」
セレンさんは明るく笑いながら言う。
「ちょ、お前ーーーっ! ボクらのこと人に話したな⁈ マジ許さ」
「待て待て待て」
自分たちのことを他の人に話されたことが癇に障ったのか、ネロはわたしに飛びかかろうとし、耀平はそんな彼女を慌ててなだめた。

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︎︎

「日本人の怪我人はいなかったもようです」

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サイレントマイノリティ

みんなおかしいよ
黙ってるからって
黙ってたら
いろいろやってくれるからって
押し付けても抵抗しないからって

いつかノイジーマジョリティになってやるよ

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いつも思う

テレビから芸能人のニュースが流れていつも思う
関係のないオトナたちが1人を責めているのを
おかしいなって漠然と。
結局は本人たちの問題だから首をつっこんで
とやかく言える訳がない。
もしも一般人が同じことをしても
知らないふりかもしれないのに
誰が悪い、なんて周りが決めることじゃない。

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情報提供

そこにマイクを差し込むことが、
そこにカメラを突きつけることが、
無粋なことだと、そうは思わないのか?

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ありきたりな言葉なら
誰でも
もってるし
吐ける
けど、
そうじゃない

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誰か引き上げて

浮き上がるのは軽いもの
沈んでいくのは重いもの
この気持ちは沈んでいく
浮き上がらずに、人目につかずに。

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絡みつく

街灯に群がる蚊みたい
縛られた世界が広がっていく

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かわらないものが
あるとしたら
それは
君と僕との
ことがいい

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Simple

いちばん近くで寄り添える存在でありたい

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ねえ

可愛くなりたい…
鏡を見ても目を逸らさないくらいの
可愛い子と並んでも
引き立て役にならないくらいの
やだよ
あなたの隣にいる女の子が
あんなに可愛いなんて

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時代

「もうちょっとで元号が変わるな」
『令和、な』
「お前はなんて予想してた?」
『予想?そんなんしてねーよ。予想できちゃつまんねーだろ』
「…、、、元号変わったら令和生まれのやつに馬鹿にされんだろーな」
『無視すんなっ!……でも俺らは昭和町生まれの人を馬鹿にしてる訳じゃないんだから、そんなことないんじゃね?…というか、紙幣も変わるよな?』
「あー…な?誰かわかんねーけど」
『新美南吉じゃなかったっけ?』(違う)
「誰、それ」
『え…ごんぎつねの作者だよな?あれ…違った…?』
「違うんじゃね?…あー、うだうだしているうちに5年後には成人だよなー。信じられん」
『3年後の間違いだろ』
「はっ?俺ら、中3だろ?」
『ああ。んで、俺らの代から成人は18歳だろ』
「…っ!?…無理だ。俺、成人できないわ」
『そーだな。新美南吉も知らないんだもんなw』
「関係あんのか、それっ!?」

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あのね。

逸る鼓動と不規則な呼吸を飲み込み
はねた前髪は手で押さえつける
珍しくアイロンなんかかけたもんだから時間が無くて、お気に入りの靴は履いてこれなかったけど
うまく言えないかもしれないけど
聞いてほしいことがあるの
あのね、