きみはぼくよりずっと
にんげんらしかった。
しんでしまったきみの
なみだも
いたみも
よろこびも
うみのそこにおいてこよう。
にっこりわらって
さようなら
脳のネットワークが単純なうえに知識、経験のインプットもない田舎者である俺は、上京して数か月、ずっと孤独を噛みしめていた。
そんな俺がある日の夜、たまには都会的な気分を味わってみようじゃないかとしゃれたかまえのイタリアンレストランに入ったところ。
カウンターの向こうに、女神がいた。
後ろで束ねた長い黒髪、澄んだ瞳、豊満な乳房、豊かな腰まわり。ふっくらとした唇。
メニューを持って微笑む彼女を白熱光が照らす。
ひと目で恋に落ちた。
常連になり、彼女の大学生活の話や悩みなどをきいたりするような仲になって、自然に連絡先を交換した。
のだが、何度デートに誘っても、予定がある、とかわされてしまう。
あきらめかけたころ、夜勤明け、眠れなかった俺は、そういえばランチ営業もやってたなと思い、店に行った。
俺は驚いた。
彼女がいた。
夏休みなので昼も入っているのだと言う。
俺が驚いたのは昼働いていたからではない。
ノーメイクだった。
ノーメイクの彼女はまるで地蔵のようだった。
いや、地蔵そのものだった。
彼女が動揺している俺に追い打ちをかけるように続けた。
「わたしはあなたのおじいさんの代から村にまつられている地蔵です。わたしはあなたのおじいさんに、都会に出た孫が心配なので守ってほしいと頼まれ、やってきたのです」
俺はパスタを注文し、待つ間、彼女が忙しく働く姿を目で追った。この店に来ることは、もうないだろう。
この先の話は、No music No life っていう小説を読んだ人は知っている筈。ということでその後の話をします。
ベッドの上で眠っている涼香さん。私もこんな感じで吸血鬼になったのかな。そんなことを考えていると涼香さんが目を覚ました。
「ここはどこ?」
涼香さんが私に尋ねてきた。彼女は、あったことを覚えていないらしい。
「…何も覚えてないんですか」
尋ねたら彼女は静かに頷いた。
すると部屋の扉が開いた。
「そいつに干渉しないでくれ。人間に戻りたいとか言われても困るから」そう言いながら風花さんが、その後に雨月さんが部屋に入ってきた。
冷たく言われ風花さんと話す気が無くなってしまった。すると、風花さんが涼香さんを、となりの部屋へ連れて行ってしまった。その部屋には、ピアノがあった。
「これ弾いてたのは覚えてるか?」
そう、風花さんが尋ねたら、彼女は静かに頷いた。そして、静かにピアノを弾き始めた。弾いていけばいくほど、彼女の表情は明るくなっていく。透き通るピアノの音が彼女を笑顔にする。
ふと風花さんを見れば、柔らかく笑っていた。
さっき、冷たく言われたことが嘘のようだった。
きっと不器用な風花さんなりの優しさだと思う。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
長らくお待たせしました!
お久しぶりorはじめまして!
イカとにゃんこです!
ほかのサイトでも、作品を書いていたのですが、
感想をくれる、面白いと言ってくれる、皆さんのところへ帰ってきました。皆さんの声があるから、僕は作品を書いていけます。これからもイカとにゃんこの作品たち、そして、イカとにゃんこをよろしくお願いします!
この作品の略称を考えてください!
傘で跳ねる明日の淋しさ
へこんだエンターキーを眺めてた
獣にも海にもなれなかったな
水性ペンみたいな足跡
知らないだれかにやさしくしてみたい
蛍光灯がまぶしくなくなったら深呼吸
古いものはすべてあるべき場所に残るよ
失くした透明が手のひらで揺れる
滴り落ちる明日の淋しさ
この部屋はまぎれもなく宇宙だ
人間にからだがあるせいでこんなにも
ひとりで飲む朝食のスープは頼りない
恵まれてるなやみって
悔しいよね。
そこの君。。
私と
リア充撲滅委員会つくろ
雨色のコンクリート 爆ぜる時の狭間で
一秒足らずで 通り過ぎてしまった
歩道橋脇のひまわり 震えてる車
空色の心の中 憂う時は嫌いだ
一つも愛せずに 暮らしを紡いでた
歩道橋上のプリンセス ピンクの自転車
俺はそんとき時間を止めた 君が笑ってて
一つまた 見つけちまったよ ロザーナ
歩道橋脇のたんぽぽ あれはいつだっけね
今はとても言えそうにない台詞だけど
来年の
雪が降り始めた頃に
君に言えるように
なれるように
あなたの
めに
は何が写っていますか
きょうくらい教えてよ
らっきーになれるかもしれないじゃない
いちにち、私にくれませんか?
できればでいいの
もっと君を好きになって、知りたいの
から回りしてる
みかけ倒しの
あんしんかん
わけもわからず言われたセリフ
せっかく幸せになれるのに
ちまなこになって見つけたのは
かたてで足りるほどの
てんごくの砂粒
つまらない買い物をしたものだ