頬を刺すような冷たい月明かり
には手が届かないから街頭に手をかざし
それでも指の隙間からこぼれるひかり
つかれきった僕の左目を照らし
とかやってる間もこの世はせをはやみ
ふたまたかかった付き合い方は
れしーとが長くなるからやめた
てつパイプの先で冷めてく赤いのが
みててなんか気持ちよかった
ただでさえドキドキしてて
いきが苦しいのに
笑いが込み上げてきてうまく吸えない
顔についた泥を袖で拭ったり
がっこうの裏庭がこんなに広かったり
みたことないような自分の顔が
ため池に映ってたり
いい加減にしてほしい真夏の昼下がり
ある雨の日、学校からの帰り、傘を差して歩いていると、建物と建物の隙間から何かが、のるん、と出てきた。人型のようだが、背丈は1mくらいだろうか。だいぶ小さい。そして少し大きい白いローブを着て、フードをしっかり被っていたので顔はよく見えなかった。ただそいつの二つの目だけがぎらぎらと光っていた。
何だろうコイツ、と思っていると、そいつは私の方に歩み寄って来た。見ると、プラカードのようなものを首からかけている。こう書いてあった。
『役ニ立ツウィザドーダ。拾エ。』
うぃざどー……ウィザードの間違いだろうか?
面白そうだったので傘の下に誘い入れ、家に連れ帰った。
お椀の内側 米粒のこして
僕がお金を払ったからいいと言う
粒は米に立つと書くんだよ
でたらめな金八先生にだってなるよ
あの米粒の気持ちがわかるんだもの
安芸「あれ」
伏見「今日は僕らだけかな?」
他の人たちは都合が合わなかったみたい。
伏見「……誰?」
どーも、作者のナニガシさんですよ。
安芸「これは作者様。どうもこんにちは」
伏見「しかし作者が何用で?」
いや、最近みんなの名前が決まったじゃん?
伏見「キタさん以外な」
という訳で、折角だから互いの名前を呼び合ってみよう!ちょうど良いメンバーだし。
伏見「何だちょうど良いメンバーって」
安芸「でも、それだけで良いのなら簡単じゃないですか。終わらせてしまいましょう」
伏見「ああ、うん。しかし、どっちから始めようか」
そこはじゃんけんでいこうぜ。
伏見「負けたー。じゃあ僕からか。……あ、これって」
やっぱ下の名前のが良いんじゃね?知らんけど。
伏見「そうかい。頼りねえ作者だな」
うっせ。
伏見「えーっと……華世。これで良いかい?」
安芸「はい、多分。じゃあ次は私ですね」
何だ、意外とあっさり行けるじゃん。お前らしくもない。
伏見「ああ⁉うっせーな燃やすぞ!」
ゴメンナサイ。
安芸「………」
伏見「ん、どうした?」
安芸「ああ、いえ、別に何も」
伏見「そうなのか?なら早く済ましてしまおう」
安芸「はい。えーっと……あー……うー……」
伏見「どうした?」
安芸「いえ……えーと、せ、清次、さん……」
伏見「………」
安芸「?」
伏見「うぐっ」
安芸「ど、どうしました⁉突然胸の辺りを押さえて!」
伏見「いや、分からん。なんかこの辺が急に痛くなった。何今の呼び方。何故にあんなぎこちなくなった⁉普段もっと気軽に呼んでたよね⁉」
安芸「何ででしょうね?呼び慣れてないからでしょうか」
伏見「じゃあ他の奴らは?マホは?」
安芸「美帆ちゃん」
伏見「神子元?」
安芸「なっちゃん」
伏見「まあ同性は余裕か。じゃあオータロー」
安芸「初先輩」
伏見「ラモス」
安芸「マコト先輩」
伏見「何故にその二人は先輩付け?」
安芸「こないだ知ったのですが、あの二人私と学校同じなのですよ」
伏見「へえ。じゃあキタさん」
安芸「本名知りません」
伏見「阿蘇さん」
安芸「下の名前知りません」
伏見「じゃあ僕は?」
安芸「えー、………せ、清次、さん……」
伏見「だから何でそうなるかなぁ⁉」
君の目の色と
同じみずいろ
みずいろの雨
空が青いから
まるでまるで
君の笑い泣き
のようだった
笑ってほしい
訳じゃないの
あなたが一番
無理しないで
じゃないとね
私が泣けない
だからお願い
我儘をひとつ
聞いて下さい
「あ、いやそんなに気にしないで! …同じようなこと、前にもあったから」
だから謝らなくても、とわたしは言った。
2回目だから慣れてるってワケじゃないけれど…なぜかあまりビックリしなかった。
あの時は普通に友達だと思ってたから、興味の対象として見られていた事に気付いた時はショックが大きかったけど、今回は友達とかそういうのは考えていなかったから、意外と平気だったのかもしれない。
…もしかしたら、近くの席になったころからちょこちょこ笛吹さんが接触してくるようになったのは、シンプルに”興味”があったからなのかも…そう思った。
そう考えると、やっぱり異能力者って恐ろしい。
笛吹さんとか、あの”彼ら”とか、パッと見た感じは普通の人間とあまり変わらないのに、どこか”普通じゃない”ところがある―それは、彼ら”異能力者”は、過去の”異能力者”の記憶を引き継ぎ続けるからなのかもしれない。ずっと人々を見続けているのなら、ちょっとぐらい常識から外れていてもなんとなくおかしくないような気がする。
「…そうだ、不見崎(みずさき)さん」
ふと何かを思いついたように笛吹さんが手を叩く音で、わたしはフッと現実世界に引き戻された。