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ハブ ア ウィル —異能力たち— ⒎サイレントレイヴン ⑫

「そうなの…」
また路地裏に沈黙が流れる。
…なんていうか、また微妙な空気になってしまった。
でも、話してて思ったけど、この人って意外と喋るんだなと思った。
まぁ、一応喋るって前に聞いているけどさ…
…その気になったら仲良くなれるのかもしれない。
「ネコ…好きなの?」
何となく、そんなことを尋ねてみた。
だが彼は怪訝そうな視線をこちらに送る。
「ソレ…聞く必要ある?」
「え?」
わたしが思わずこぼしても、気にせず彼は話を続ける。
「…お前と話す気なんかそもそもないし。あと関わり
たくない」
「どうして…」
聞き返し終わる前に彼は答える。
「…シンプルに関わる気がないだけ。普段だって変わらない…相手がどう思うか知ったこっちゃないし。あとお前と関わるとどうしようもないことが起こりそうだからってのも」

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何もかもは関係無い

一度辿りつくべき所を見据えたらそれに向かい
上昇を積み重ねる。それは感情も環境も何もかもは
関係無く。ただ辿りつく為に上昇する。それで 
墜ちたとしたなら。それは誰かのせいでは無く
環境のせいでも無く自分のせい。努力が足りなかったから自分が弱かったから。負けは負け。
結果しか後には残らない。全ては結果のみ。
敗北者が後に幾ら語ろうがそれは負け犬の鳴き声。
結果しか人の目には映らない。

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後の祭

鼻を突く寒さとアノ匂い
魔女もお化けも皆帰って
ひとり残されたは歓楽街
公園に横たわるミイラに
群がってるカラスたちは
まるで私と別れた男たち

フランケンシュタインも
造れなかった貴方の性格
いつも一人にされた私は
月に向かって吠えるだけ

目を刺す雫に反射した光
雨は賑わいを皆さらって
水溜りに姿写すは歓楽街
公園のベンチにすわって
カラスを見下ろす黒猫は
まるで男たちをねらう私

土曜の夜も帰って来ない
ゾンビに呪われた貴方の
血でさえも吸いたかった
消えた男を憎めど後の祭

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ないしょ

私が抱え込んだ君への気持ちを
全部教える日

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ありえないとは思っていても
心のどこかで少女漫画みたいな恋を期待していて

好きなひとなんていないといいながら
恋をする相手はいつだってあなたで

だけど私は少女漫画のヒロインみたいに
可愛くもないし惹かれるようなまっすぐでやさしい性格でもないから
あなたに好いてもらおうなんてあまりにも身の程知らず

でも
やっぱりあなた以外にいないのです
あなたと愛しあって生きたいのです

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No title

私が100のものを与えたとしても
あなたはあの子の1を欲しがるし
私があの子の1を真似してみても
あなたはあの子の0がいいと言う
私があの子に生まれ変わっても
あなたは私に来ないから
あなたなんか嫌い
うそだけど

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夜に走ると。

鼓動の音が響く。
真夜中の街は月の光に薄明るい。
息がきれる程に走ったのは何故だろう。
まだ体を動かすことはできない。

「どく、どく。」
と血液の流れるのを聞きながら、
僕の意識が遠のいてゆく。
僕は、生きているのか。
まだ、生きていたのか。

人生を素晴らしいと思うことはないが
それでも、今自分が実感していることを
幸せだと思った。

相変わらず、深夜の道には僕ひとりだ。
家へも、走って帰るだろう。

汗を拭った。