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おねがい

そのとびっきりの笑顔で
私のことを可愛いって言って
好きって言って
抱きしめてキスして
もう離さないで
そのまま私を溶かして
もっともっと大好きにさせて

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憧れと独白と傾聴とその先 #8

 涼花は一つ間を置いた。
「つまらない質問してもいいですか」
「どうぞ」
「そういうときって、どう気持ちに折り合いをつけていたんですか?」
 陰で何か言われたとき、だろうか。
「知らないふりかな。それ以外に、あの時の私に術はなかった。認めてくれる人はいるんだから、ってね。まあ、あまり気にする質でもなかったしね」
 そうですかと応える涼花には、何か思うところがあるのかもしれない。
「先輩に好かれる質だとは言ったけどね、先輩方と話すのは部活くらいのもので。むしろ、部活ほどの短い時間だったからこそ、粗が見えなくて好かれていたのかもしれないけれど。
まあ、それでね。話すことといえば部活、具体的には音楽とかそういうことについてばかりだから、お互い生活は見えないんだよね。そんな中、テスト休み明けだけはやっぱりテストの話になったんだ」
「もしかして、そこで先輩の成績について知ったんですか?」
「そうそう。……そしてそこで、色々思ったんだ」
 涼花の顔が続きを催促している。
 埋まってしまっていた自分の思い出を、また少しだけ掘り起こしてみた。

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寒さ孤独

寒い空間に一人
そんな時人は悲しみを感じる

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ちいさくとけるあのこのこえ

夕日のオレンジと水色の真ん中の
ぼやけたところにね
溶けてみたいんだ ってあのこいった

それいいね、僕も解けたいな
歪んだ窓辺で眺めてるのは
もう飽きてるよ とっくにさ

前向きに 溶けていこう
あのこのこえが
僕の耳もと 素直に跳ねた

うつらうつら むずがゆくて
のらりくらり あるきだした
ちくりちくり いたむきもちは
にきびのある こころのせい

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世にも不思議な人々73 殴る人その7

疲れ果てて座り込んでいる那由多の前に現れたのは、残念、安芸華世ではなく、キタこと嵐山斎六であった。
「やあやあお疲れ様、全部見てたよ。いやあ、すごかったじゃあないか。あんな化け物相手に素の身体能力だけであそこまで渡り合って最後には能力生命体でやっつけるたぁ、ってぬぐふっ!」
那由多がキタの服の腹の辺りに取り付き、胸の辺りまで這い上がり、そのまま顔面を真っ直ぐ殴りつけた。
「はあっ!?ふざけんなよ!ボク死にかけてたからな!見てたんなら助けてよ!」
「うぅ…、いたたたた……。だって君、絶対勝てたじゃない?それなら助けなんかいらぐっふぅ」
那由多が身体を振り回し乱暴に蹴りを入れる。
「お前万が一って言葉知ってる!?ちょっとでもミスったら詰みだったからね!……ところでキタさん、今身体中ボロボロなんだけど、治せる?」
「いやー、ちょっと無理かなー」
「使えないな……」
「ひどいなー…、ところでこいつどうする?」
キタが側に転がっている男を指差して訊ねた。
「別次元に飛ばす?バラバラにしちゃう?それとも……」
「おっとその男、我々に任せてもらおうか」
そこに唐突に現れたのは、男女二人ずつの四人組だった。そのいずれも、あまり歳は行っていないように見える。
「……誰?」
那由多がポカンとしながらも尋ねる。
「そいつのような社会不適合者の能力者の居場所を作る組織の者だ」
「まあ要するに、不良の集まりの代表だね」
リーダーらしき男の発言に、一人の少女が突っ込みを入れる。
「身も蓋も無えな」
「まあ事実だからねえ」
「しかしそんなことなら歓迎だ。是非ともこの少年をまともな奴にしてやってくれ。正直僕の手に余る」
キタが快諾した。
「承知した。きっとそうしよう」
「あ、そうだ、そこのちっちゃいお嬢さん?」
「あぁ?」
リーダーではない方の男に言われて那由多が不機嫌そうに答える。
「お疲れ様。良くこれを相手にやり切ったね。褒美をくれてやろう。ベホイミ!」
不思議なことに、その呪文の直後、那由多の全身の痛みがひいた。
「うお、あ、ありがとうございます」
「ではさらば」
「よろしく頼んだよ」

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憧れと独白と傾聴とその先 #7

「そうそう、あれはありがたかったな。先生と交渉してくれたんだ。この子はうちに欲しいなんて、花いちもんめでもやらない限り、後にも先にもないと思う」
 懐かしいですねと返してくれる後輩に微笑む。
 そんな後輩は、なぜだか自信満々に、こんなことを聞いてきた。
「先輩、そのことについて同級生の方々から何も言われなかったでしょう?」
 突拍子のない質問に思わず固まる。
「うん……?まあ、そうね」
「先輩、1年生でソロやったって聞いたことありますよ。そっちの方面もできる子だったんですね」
「そんな情報どこから仕入れてくるの、何年も前の話じゃない。しかもそれは代打であって__」
「実力があったから何にも言われなかったんですよ。そうじゃなきゃ、先輩も依怙贔屓に見えるような引き抜きしません。頭良かったんですよね?その先輩」
 先輩を出すなんで、そんなのずるいじゃないか。
 仕方がないから苦笑する。
「でもね、何にも言われなかったわけじゃないよ。先輩からは比較的好かれていた方だとは思うけれど、一部の同級生が陰で何か言っていることは知っていたし。全員に好かれたいなんて思っていたわけじゃないけどさ、やっぱり、みんなに好かれることって難しいなとは思ったね。先輩より同級生のほうが一緒に過ごす時間は長いわけだし。ただ、そんなことがあっても嫌な思いをしなかったのは、友人にも恵まれていただけ」

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あ、ほら。
今どこかで
誰かが笑う
誰かが歌う
誰かが恋に落ちる。

今どこかで
新芽が芽吹く
つぼみが開く
花が咲く。

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おねがい

ラッキーカラー きのうもピンクだったのよ獅子座は

この惑星(ほし)にわたししかいないのならの奈良に住む 水がおいしい。

青い鳥、教習所、行かないままで あなたがどこにもいないままで

あひるのなまえを「がー」とする わたしの由来も鳴き声にして

明日も会えるような気がする明日も会いたいと願っている

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表裏一体で

人は必ず裏がある。表がある。二つ揃って
一人の人。