君が煎れるコーヒーを
見つめるだけの朝
黙ってミルク入れる
やるせないさ
感じてるでしょう?
目が回るような日々は
あのとき握った
魔法のハンドルのせい
「止めて」って叫んでも
もう止められない
それなのに君は回す
構いもせずに
気持ち悪い愛の言葉
「吐きそう」って云っても
もう止められない
渦巻くミルクは今の僕で
いつか君に溶けて
同じ色になるのかな
ニガい日々は
美味しくなるのかな
こうして今日も
君が洗ってくれる
お揃いのコーヒーカップ
ほんとじゃない名前と
住んでる場所と
年齢だけで私たちには十分なんです
君の書く詩が好きです
「世界は残酷」
だったら誰が私を抱きしめてくれるの?
誰が私に温もりを与えてくれるの?
何処にも届かない声をいつまでも叫び続けるのは疲れたから誰かの心の中で静かに暖まりたいのよ
神に捨てられた残酷な世界を生き抜くには力がたりなかzつた
誰か 一瞬でも夢でも最後でもなんでもいいから
私に自分以外の誰かの存在を感じさせて 触れさせて
死にそうな足取りで冒険するにはこの荷物は重すぎるみたいなんだ
ただ夢見てた 見てたいだけ
今 僕は誰よりも高く 高く空を駆け上がる
雲も超えて 純白の雲流れる青空を手に入れてしまいたくなる
叫べ 叫べ 叫べ
開戦の合図のように鋭く確かに届かせ
理想が現実を超えるその日まで彷徨い戦い続ける 続ける
「―時間も時間だから、これぐらいしかできないけれど」
グレートヒェンは外套の内側から何かを取り出しながら言う。
「…退路を拓くぐらいなら!」
後方へと下がりながら、グレートヒェンは手の中の青い石ころを幾つか放り投げた。
青い石ころは光の糸を引いて広がり、簡易的な防御結界を展開する。
グレートヒェンは結界を背にそのまま足跡をたどって走り出した。
もう日も暮れかけ、あまり視界は良いとは言えないが、森のどこら辺を通ったかは覚えている。
このまま出口まで突っ切れば、とグレートヒェンが思った時、背後でガラスが割れるような音がした。
「…!」
まさか、と振り向くと、結界で足止めした精霊が、もうすぐそこまで迫っていた。
「さっき張ったのは簡単な術式だったけど…思ったより破られるのが早いわね」
仕方ない、と彼女はどこからか奇妙な形の黒い短剣を取り出した。
―その時だった。
「るなちゃんのランドセルかっこいい!」
「いいでしょ。100均で買ったの」
「えっ!? 100均でランドセル買えるの?」
「うん。100万円均一」
他の人は新たな一面を見つけると嫌いになってしまうこともある。
でも、貴方のことは知れば知るほど、色んな一面を見るほど、貴方のことを好きになり、もっと貴方の内面を知りたくなる。こんなとき、あんなとき貴方は何を思っているのだろう。
明日になってもこんなふうに
邪険なフリしてじゃれあって
夜中に瞳も交わさずに
声だけで笑い合う
前に進んだら 君が後退り
僕が下がったら 君が前のめり
素敵な夜ではないのだけれど
きっとこれしか ないんです。
夜中の「会う?」とか「また明日」
アダムとイヴより不健全
枯らしてしまったサボテンも
焦って壊したあの日々も
こんな夜中じゃ眠ってて
僕と君だけ 世界中
右に寄せたら 君も右に寄る
左に押し戻す くっつかないように
無敵な僕らじゃないのだけど
きっとふたりは いいんです。
明日はどうとか、またその話
欠かさず不思議な気持ちになって
それでも出会うと 照れたりするのは
夜行性だから 昼に会うのは似合わない
またね、あとでね、内緒ね、じゃあね、
そんな僕らの夜行性