深夜の電話
1人の部屋に君の声が溶けていく
今宵のこと
思い出すと恥ずかしすぎて
忘れてって君に言うけど
君はきっとくしゃっと笑って通り過ぎるんだろうな
あと少しのところでするりと抜けていく
君に勝手に翻弄されて楽しんでる
ずっと君と笑い会えるって信じてる
しゃぼん玉みたいに簡単に割れてしまう今日を
大切に大切に歩いてる
貴方との縮まる事のない距離。
それは
土地的な面でも。
心的(こころてき)な面でも。
土地的な面ならばどうにかなるでしょう?
心的な面ならばどうしたら良いのでしょう。
貴方との距離を縮めたいのに。
私は何も行動をおこせないでいる。
貴方に少しでも近づいて
貴方に少しでも触れたいの。
貴方のその柔らかな手を握りたい。
これが恋なのか私は知らないけど
貴方との時間を少しでも過ごせたらいいのにな。
そう思うの。
貴方がしてくれた電話。
笑わせてくれながらもちゃんと話を聞いてくれたね。
私はあの時 自分を殺してた。
嘘の笑顔。
彼奴に合わせた話の内容。
もう疲れてた。
自分を殺してまで
行かなきゃいけないところなんてある?
大人に縛られた私達は
反撃をする事はゆるされない。
反撃をしたところで
馬鹿のように扱われる。
なのに貴方だけは
私達と目線を合わせてくれた。
ときには同級生のように。
ときには保護者のように。
ときには先生のように。
まるで
“自分の事を殺すのは間違いだよ。”
そう言っているようだった。
貴方だけは
たった一人の私の味方。 私達の味方。
今も昔もこれからも。
マイナスの感情しかない私を
あのとき救ってくれたのは
貴方だった。
また電話で私の話しを聞いてね。
手紙を開けたら
きらきら 輝く
ありがとう の五文字
真っ直ぐに届いて
僕を照らす星になったよ
ありがとう
辛に一を足せば幸になるなんてよく言ったもんだ。
その一が無いから困っているんだろう。
ところで君、幸せそうだったね。
幸せ の一、盗っておいたよ。
世界はシンプル
自分と他人そして事実と本質
極限まで削り取った世界はそんなとこだろう
そして他人の本質はだいたい見えないもんだ
残念なことに汚い本質は余計に見えない
なぜならそんなこと気にしていられないからだ
自分が汚れないことに皆んな必死だから
いや
正しくは汚れることに必死と言うべきか
世界は等しく汚れている
綺麗な者を見れば容赦なくその汚れた姿を集団で晒し
まるで綺麗な自分が場違いだと錯覚させられる
そして気づかないまま自分も周りと同じように自分に汚れをつけることに必死になっている
ただ汚れの本質は何処にも居ない
見えないどこからか1番最初に汚した誰かがまた誰かを汚してる姿を汚れながら見えている
自分もまた誰かに汚された薄っぺらい事実に属していると知らずに
結局どこまでも本質は見えない
残念なことに汚れなんてのは特に
・・・・・
見えないもんさ
諦めたはずなのに
どうして
貴方を見ると 胸が高鳴るの?
貴方の姿を追ってしまうの?
もう 繋がれないのに
月に触れる事は出来ないのね
悪役ヒロイン。
ヒロインの恋をする邪魔者。
貴方が好きな人が好き。
そんな人になると思ってなかった。
でもね。
なってしまった。
「貴方が好きな人だから」
って諦めようとしても
諦めきれない。
ごめんね。
でも
私貴方と仲良くしていたい。
だから
私は出かかった言葉を飲み込む