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ー何故私は私になってしまったのかー

許してよ どうして私は生まれてしまったのだろう
誰もが人の子だなんて
きっと神様が私たちに教えたただの一つの嘘なのだと
神様が何よりも崇高な存在だと
知らない間に決まっていたように
私もまた 知らないうちに存在してしまったんだ
私は1枚で何百万する絵画のようにはなれないのだから
気づいてよ誰か 私はもう嫌悪のループを自覚しているのに抜け出せない
囚人になってしまった
いつか 誰かの 声が 終わりの合図をくれる
信じて 今日もクルクル回る

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『愛憎劇の幕、その名はカーテン。』#3

 音もなくライオネルの傍についたリアムは、泣くメイドを横目で見ながら尋ねる。
「おうさま、勝機はあるの?」
「ある」
 即答したライオネルは続ける。
「お前がいるからな」
 ぱちぱちと瞬きをするリアムは、得意げに笑う。
「ほんと、おうさまって俺のこと大好きだよね」
 そう言い残し、身を翻して窓から飛び降りた。
「そこから飛び降りるなと何度も……」
 既に届かないであろうリアムへ苦言を呈するような呟きに、部屋にいるもう一人の人物の声が重なる。
「……本当に、申し訳、ございませんでした……」
 うなだれたメイドの、痛々しくも切なげな響きが届いた。ライオネルはメイドを見下ろしす。
「リアムは許さないだろうが、今回のことを大事にはしない。だが、二度目はないと思え」
 そして、泣くメイドに視線を合わせた。
「家族は、大切だ」
 泣きたくなるほど痛々しく、優しくも哀しげな微笑みだった。

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周りの人は皆流されている。
好きでもないものを、相手の機嫌をとるために、好きではないという、自分に嘘を付く。
流されなくてもいいんじゃない?
私は、自分に嘘を付きたくない。
少しは、自分に正直になって、わがまま言っても


いいんじゃない?

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オンリー・ラヴ

穏やかな春の眼差しに
慣れてしまった私
確かめ合うだけの愛が
退屈だったの
あなたをちょっぴり
心配させたかった
ただそれだけだったの

季節はずれの冷い朝
何も云わず家を出たわ
Don’t worry,Don’t worry,
Don’t search me!

出会った頃に2人に戻る
淡い期待と後ろめたさ
胸に抱いて歩いた
雨の街 何周かして
帰ってきたけれど
合鍵だけテーブルの上
あなたは消えた

失ったものが輝きだす
よくある話でしょう?
Can’t believe,Can’t believe
Don’t let me!

もしも運命が微笑んで
元の2人に戻っても
私にはもう愛しかいらない

もう愛しかいらない…

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かけるべきは

なにも言ってあげられない

あなたのその辛さがわかるから

うまく言ってあげられない

あなたがなにを求めているかわからないから

「もし自分だったらどうされたい?」

それもわからない

かける言葉が見つからない

でもなにか言ってあげたい

絞り出したその言葉は――


――大好きだよ

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季節はずれの夏祭り

滑稽なひょっとこ、
笑うおかめ、
強がる狐。
真実は浴衣の中に隠れてる。
みんな楽しいふりをして
知らないふりをして
仮面の中ではそれぞれ違った表情。

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真昼のスピカ

青空に滲んだへたくそな虹
見上げた子供たちの笑顔の先
見つけてほしそうにこちらを見ている
旅客機が横切ってイラついたスピカ
夜更けまで待てよと午後の太陽

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とどろく銃声と
子どもの泣き声と
人々のうめき声が
毎日うずまく町のはずれの洞窟で
かくれるようにくらしていた少年は
その国の国民が可哀そうだから救いたいとやってきた
裕福な団体をあざけるようにわらって言う

このよはね
きれいごとですべてがうまくいくほど
やさしくはないんだよ

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ノンタイトルイズタイトル

吐き出せなかった苦しみを
雑多すぎるフィルターで濾したら
名前をつけてノートに書いて
燃やして 忘却、空にて。

辛い思いだけでも描き起こせたら
名前をつけて 火をつけて
白く登る 線の先
見えなくなったら、さ、おしまい

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錯覚

目が覚めて君が横にいる
そうやって錯覚する
雨やんで空が手を伸ばす
そうやって錯覚する

錯覚したまま 空に解けてく
ヘルシーな愛を
サンクチュアリにキスを

気をつけて 今日も月沈む
そうやって錯覚する
手を繋ぎ 二人 トロケアウ
そうやって錯覚する

錯覚したまま 夜をはべらす
セクシーな歌を
ハートの奥に 秘密を