かなしい、はいつまでも消えなくて
でもかなしい、のは僕だけで
暖かくて強い君は次に進むんだよな
いつか、を待つだけの僕には
まだ覚悟が足りないようなんだけどさ
今夜も、望遠鏡できみのいる惑星を見ながら書いています。
さっき届いた手紙によると、昨日(もう一昨日かな?)は''七夕''だったみたいだね。
1年に1度の願いごとって、不思議だな。
こっちの1年はそっちより短いから、きみよりもたくさん願いごと叶えてもらえるのかな、なんて。
教えてもらった通りに七夕、やってみたけど、ぼくの願いごとも届いたかな……(''笹''ってやつがないから、庭の木に''短冊''を飾ってみたんだ。←おばあちゃんが植えたらしいんだけど、何の木かはわかんないの^ ^)
あと、届いた飲み物もおいしくいただきました。君の言う配分で水と混ぜてみたけど、味濃すぎじゃない?なんかちょっと、喉に残る感じ!
ぼくの星の飲み物も一緒に送ります。パラポノノ入りだから、少し辛いかも!
ではまた⭐︎ミ 体調には気をつけてね
今日も、教室の窓越しに見える近くの森。
授業中ふと見ると、風が笑っているようです。
木の葉っぱや枝と、ふわりふわりと遊びながら、
私に笑いかけてきました。
今日は、トイレの窓越しに見える近くの森。
ふと見ると、今日はかなり下の方で、つまらなそうに、くるりくるりと回っていました。
今日は、廊下の窓から見えた近くの森。
本格的に冬が来て、遊ぶ相手がいないのか、少しだけ、泣いたようにも見えました。
「哭羅(コクラ)...そんなものまで出てくるなんてねぇ...」
桜は戦場から少し離れたところにワープさせられてた。
「賢者...なぜ助ける...」
「緊急事態なんでね。本来はこんなことはしないけど哭羅が出てきちゃったからねぇ...絶対にキミにはヤツを倒してもらいたい」
コクラ...あのでかいヤツのことか?
「だからキミの腕は魔術的に繋げさせてもらった」
なるほど、まだ変身状態なのはそういうことか
「賢者、二つ聞かせろ」
「なんだい?今さら降りるとかは無しだよ?」
「一つ、コクラとか言うあの怪物はなんだ、あれを放置すると何が起こる」
「あれはファントムの上位種。いわば支配者、王様みたいなものだ。この世界では...なんだっけ...あーそうそう、ダゴンって呼ばれてる」
ダゴン...昔何かで読んだな...どっかの宗教の神様だったか?なるほど、それであんなに強いわけだ
「そして、あれを放っておくとこちらの世界がメチャクチャになる」
さした影響は無さそうだな
「では二つ、私があの指輪を取り込んだらどうなる」
一緒にワープさせられた右腕を手に取りながら言う。
これは前々から考えていたことだ
取り込めれば恐らく指輪のリミッターを外せる
もっともこれが危険な賭けなのがわからないほど私も馬鹿ではないのだが
「...あなた正気?」
いつも飄々してた大賢者の顔が険しくなる。
「正気だ。お前が私の前に現れた時と同じくらいにはには」
「...そもそもマジックアイテムの力にその肉体が耐えきれない。仮にそこをクリアしたとしてもキミは常に変身状態でいるここと同じになる。人の精神がそれに耐えられるはずがない」
「なるほど...面白い!」
聞き終わった後、指ごと指輪を飲み込んだ。
体内で力が駆け巡る。耐えきれないというのは納得だった。
だが...これなら...
暴れだしそうな魔力を精神力でねじ伏せる。
それはもう、人に非らざる魔なる者だった。
「あなた...何を...!?」
「...いい気分だ...」
「この魔力...ファントム!?まさかあなた、アレも取り込んだの!?」
どうやら、あれは禁じ手だったらしい
持ってかれた右腕を魔術で生やし、焦る大賢者を尻目に再び戦場へ飛び去った。
「残り20分」の表示
右端の乾燥機が回っている
雨に滲んだコインランドリー
つらい思い出をたたむ僕
最後の夜、君が置いていった
刺繍入りの赤いハンカチ
今日は初めてのズル休み
洗濯物も涙も全部一緒に
乾くまで回れたらな
「残り10分」の表示
右端の乾燥機が回っている
雨に滲んだテールランプ
車の列はだんだん長くなる
忙しない外の様子とは裏腹に
穏やかな時間が流れている
今日は初めてのズル休み
洗濯物も涙も全部一緒に
乾くまで回れたらな
「ビーッ」というブザーの音
右端の乾燥機が止まった
日曜日 朝のランドリー
懐かしい呼び声を聴いた
元気です。微笑み返して
すっかり見違えてしまったのね
たしか、あのとき私は16
たしか、あなたは my first love
急に泣いたり 冷たくしたり
気まぐれに見つめて
すれ違っていった l’m so sorry . .
洗濯物 たたむ後ろ姿
こっそり眺めていたの
今になって解るわ 痛いほど
本気で愛していたことも
刺繍入り、赤いハンカチ
いまだに大事にしてることも...
心の汚点(シミ)は落とせても
想い出は白くならない
5年の時が経っても l’m so sad . .
雑誌 閉じればブザーが鳴って
なぜか切ない DRY CLEANING
この街で路上ライブを始めて4日目。
午後4時。僕は今日もネットカフェで、遅めの昼食を食べている。
コンビニのサンドイッチは、味は申し分ないくらいおいしいが、機械の味がどこかする。
まあ、こんな生活ももうすぐ終わるさ。
そんな言葉をずっと繰り返して、今までやってきた。
ペットボトルのお茶でパンとため息を飲み込んで、僕は部屋を出た。
「こんばんは。つむぐです。今日もライブ始めます。」
道ゆく人は、マイクとギターの聴き慣れない音で振り向く。そして、路上ライブを始めたのだと察すると、忙しそうに通り過ぎる。大抵の人はそんなもんだ。
でも、今日は一人だけ、周りとは違う反応をする人がいた。
視界の端から見える、不安げな黒い瞳。
さらさらの黒髪は、顎のあたりでボブをつくっている、
何人かの人が、それを見て不思議がっているが、彼女はまるで気にも留めない。
ただ、黒目はじっと、僕を見据えていた。
今度から連載週2にします!!!
いっつもころころ変えてごめんなさい。
と言うことで、今日8時半ごろにあげます
『なっ、何だオメェ、そのけったいな姿は!?くッ、お前ら、怯むな、歌い続けろォッ!』
『死神』が歌い続けるネコ達に向かって、何ということもなし、といった風に腕を振るった。勿論ネコ達にはかすりもしない。しかし、その腕の軌道の延長線上にいた数匹のネコの首が、何か見えない力によって斬り飛ばされた。
『馬鹿なッ!くそ、ええい、こうなったら!後方の部隊を歌唱に集中させ、前方のものは奴に突撃!あのくだらん骸骨マスクを引っ剥がし、喉笛に喰らいついてやれ!』
それに従い、前の方に居たネコ達が一斉に『死神』に飛び掛かる。しかし、『死神』にひと睨みされたその瞬間、また首を刎ね飛ばされて絶命した。
『グッ………。何て野郎だ。しかァし!今ので全て理解したぜ!どんな恐ろしい力かと思えば、所詮相手の首を刎ねるだけのくだらない魔法じゃあないか!そんなことなら何でもねえ!』
〈ケットシー〉が後方宙返りを決める。その技の終わりには、〈ケットシー〉の首から下は何処かに消え、ニタニタ笑うネコの頭だけが空中に浮かんでいた。
『イイィィイイイッハァアハハハハハ!首しか無いネコの首が刎ね飛ばせるか!?首と胴が最初っから離れてる奴にギロチンが効くか!?オラどうなんだよハートのクイーン様ヨォ!?答えてみろやァハハハハハ!』
「……うるさいナ」
驚く程冷たい、生命力を感じさせない声で『死神』が〈ケットシー〉の挑発を遮った。黒猫もその圧力に気圧され、口をつぐむ。
「僕がアイツラの首をハネたノハ、あいつらがソレで死ぬカラだヨ。お前の言っテルことの意味ハよく分からンが、一つダケ分かるコトガある。お前らは『等しく死ぬ存在』だよ」
そう言って首だけの〈ケットシー〉に手を翳すと、〈ケットシー〉の脳天に撃ち抜いたような穴が開いた。
『ばッ馬鹿なアアアアア………』
首だけのネコは地面にポトリと落ち、他のネコと等しく死んだ。
正直あいつのことは
そんなに好きじゃないけれど
その感情に「キライ」って
名前つけられるのは
なんかイヤだな
織姫と彦星は
――――――――で合流し
――――――で話に花を咲かせ
――で――――――を楽しみ
―――で別れを惜しみ
――――――の時に手を振って
それぞれの場所へ帰りました。
詳しいことは二人のプライバシーに関わるので………
この人生に
制限時間がなかったら
この人生が
何回も訪れるなら
この人生を
大切にしなくても
楽しまなくても
許されたのかな
この人生は
1回しかないから
この人生を
大切にして
楽しまないと
許されないの?
一徹の身であなたを想った
あなたは私に伝えてきた
聞こえない聞き取れないフリしてた
備え付きの想いは解くことできず
今できることを思うよりも
今やりたいこと思うほうが
実のある日々を送れるけれど
私はまた同じように
あなたを思うのでしょう
第三埠頭、あの賢者と初めて会った場所の近くだ
一日探してみたが、どうもここが町で一番気配が強い
午後八時丁度、空が割れた
開戦である
確かに尋常じゃない数だった
しかも人型、獣型、不定形のオールスターメンツだった
こうでなくては面白くない
桜が飛び立つ、それを見てファントムも速度を上げる。両者が激突し、大鎌を振るう。一撃で真下の海はファントムの亡骸で染まった。
「もっと...強いのはいないのかぁ!」
斥候達を蹂躙し、彼女が叫ぶ。
後続は見えるが、今倒したのと同レベルのファントムだろう。
彼女は今、快楽の果てにいる。
再び大鎌を構えて彼女は突き進む、その裂け目の奥底に悪夢としか形容できない怪物がいるとも知らずに。
異変に気づいたのは第三陣を迎え撃つその最中だった。
「(出てくる数が減った...?私の感じた気配はもっとあったぞ...?)」
そんな風に思った時にはもう遅かった。
天を裂き、同族を喰らいながら現れたのは人と西洋竜を掛け合わせたキメラとしか表現できない四足歩行の巨大な怪物だった。
「お前が亡霊共のボスか」
怪物の咆哮と共に全てが震える。
そして...
「うっ...なっ...」
知覚できなかった
人間が考えるよりも早く、体を動かすよりも早く怪物は桜の右腕を軽々と吹き飛ばした
突然、身体を丸めるようにして苦しんでいた少年が、耳を塞ぐのを止めて姿勢を正した。
「僕はさ……、ただ願っただけなんだよ。『死ぬのが怖い、死ぬのは嫌だ』って。それだけなんだ。そしたらあの人は、僕に言ったんだよ……」
少年の頭に、『大賢者』と出会ったときの会話が思い出される。
『少年、死ぬのが怖いと言ったな?』
「うん、言った」
『そうか、ところでお前さん、自分を怖いと思うか?』
「いや、思わない」
『そうか、それは幸せなことだ』
「そうなのです?」
『ああ、世の中には、自分自身が怖いなんてことを言う奴だって居る』
「それはまた奇妙な。どんなに怖がったって自分からは逃げられないでしょう?」
『死もまた、決して逃げられないことさ』
「そりゃあ、運命による死はそうでしょう。けど、何か悪いものが僕を害して、そのせいで勝手に死なされる、それが怖いのです」
『ふむ、……それなら少し……、いや、よそう。結局はお前が決めることだ』
「何の話です?」
『いや、「お前は幸せ者だ」という話だよ。さあ、これをくれてやろう。後はお前と、お前の願いが決めることさ』
少年は懐から小さな白い何かを取り出した。それは、『骨片』。何かの生き物のどこかの部位の、ほんの小さな、少年の指の長さほどの骨の欠片。
「つまりはさ、何も分からないから怖いんだ。いつ来るのか、そもそも何なのか。未知こそが恐怖の正体なんだよ。なるほど確かに僕は僕を怖がらない。その答えが『自分』ならさ……」
少年の姿と服装がが少しずつ、変化していく。
「少しハ、マシなんじャア、無いカナ?」
あまり高くなかった背丈は、いつの間にか大の大人さえ軽く見下ろせるほどのものになっていて。ボロボロの黒いローブから覗くは、骨だけの腕と顔面。トレードマークの大鎌こそ持ってはいないが、その姿は確かに『死神』だった。