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ごめんなさい。

ごめんなさい。

その一言でこの傷は治らないよ

貴方にとっては浅い傷かもしれないけど、私にとっては深い傷なんだよ。

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融解実験

明け透けな想いを溶かそう
水道水では簡単に溶けない
ならばサイダーしゅわわん
泡と共にゆっくりと溶ける
清々しい気持ちと後悔の念
入浴剤にすればよかったな
最後に全身で味わえたなら
考えてももう遅いさよなら
飽和したサイダーと喪失感

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忘れたい

振られたのに

あきらめようと頑張っているのに

話しかけられると

すぐに気持ちが戻りそうになる

相手には

彼女という

叶わない敵がいるというのに

はやく忘れちゃいたい

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海をみたあと

行き止まった二人は
海に辿り着く
冬鳥が旋回して
かき乱す小さな宇宙
続く足跡は
天国と地獄の切り取り線
生き止まった二人は
海に辿り着く
白波がさらった
足跡とエンドロール

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お昼はうるさいからね
夜の静寂なら君の声も響き渡るよ
今日がだめだった時のために
ずっと明日が来てくれるんだよ
それなら怖くないだろう
生きてる中に幸せが在るんだよ

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対怪談逃避行9

蓮華戸さん(仮)が言うのと同時に、足元に振動が走る。
「これは……!地震、いや……」
橋の、『奴』のいる側と反対側を支点に、橋がゆっくりと回転しているのだ。それによって道は分断され、『奴』は岸に留まることになった。
「旋回橋だよ。船が橋のあるところを渡れるように、こうやって動くんだよ。いや、逆かな?船の通る場所に架ける橋だから、こうなるのか。まあ良いや」
突然の轟音。驚いてその方向を見ると、中型船が橋のあったところを通過しようとしているところだった。
「もう日が昇る。それで僕らの勝ちなわけなんだけど……。最後に『奴』に何か言っておきたい事とかある?」
言いたいこと、か。正直、恨み言なら山程言いたいと思ってる。こいつのせいで夜通し怖い思いしながら走り続ける羽目に陥ったわけだし。
けど、そういえば蓮華戸さん(仮)は言ってたっけ。『怪異を存在させるのは恐怖』って。だとしたら……。
私は、『奴』のいる岸を正面に立って、船が通り過ぎるのを待った。遂に船は通り過ぎ、『奴』と正面から向き合う。睨んでくるその目を真っ直ぐ見返してやりながら喉の左端に右手の親指を当てて、ピッ、と右に引きながら、言ってやった。
「失せな化け物。あんたの時間は終わったんだ」
恐怖が力になるのなら、『お前なんか怖くない』って気持ちは、きっと武器になるはずだ。
段々と東の空が明らんでいく中、人外の不気味な断末魔が響き、そしてそこには、何も居なくなった。
「…終わった……?」
「うん、お疲れ。しかし、最後の啖呵、なかなか格好良かったじゃないか」

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まさか、

一年も君の不在を引きずることになるとは思わなかったよ。

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手紙

精神的にきつくて不登校の友達
私は親を介しての手紙で、一応半年以上ぶりの再会をした

まずは生きててくれて、私に想いを伝えようとしてくれてありがとう。
(読んでたら涙でてきた、、、)
学校で会えた時は一番に話しかけに行くからね。
でも、あなたのペースでいいからね。

そして「友達って言ってくれてありがとう」って言ってくれてありがとう。
「あなたがいたから」とも言ってくれてありがとう。
普段なら絶対言わないようなシャイなあなたからの言葉
「あなたがいてくれたから」いまの私がいるんだよ。

あなたがいない生活は、やっぱりちょっと寂しい
あなたに会えなくなってから、今まであった当たり前がどれほど素晴らしくて、幸せなものだったかに気づけた
手紙は、その橋渡しをしてくれた

よし、明日からも頑張れそう。
またあなたと「当たり前」の日々を過ごせることを願いながら。

今、生きられていることに感謝しながら。

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second life

First life
世界に恵まれず 
家にも恵まれず
すべてに恵まれなかった
最初の人生

生きたくない
もう死にたい
なんて毎日思ってた
毎日が絶望で嫌いになって生きたくなくて
My life doesn't know
the meaning of living in the first life
I don't want to live
I don't want to live
But I don't have the guts to die
The guts to die
根性なんてなっかた人生
そのうち気付けば消えていた
人生なんて何度も繰り返す
So many times
So many times


Second life
恵まれなかった
そんな人生
そんな思いお抱えたまんま
死んでった人生

生きたくないなんて思ってた
僕は2度目の人生を
今も必死に生きている
毎日が楽しくて囚われてなくて生きたくなってる
Life is the best now
I wish I could continue this kind of life forever
I didn't really want to live
I didn't really want to live
Maybe it wasn't really visible to me
The fun as it is now
根性論なんかで生きてた僕が
気付けばいつの間にやら消えていた
そんな僕は甦る
So many times
So many times

本当になりたかった僕が
今はここで生きている
I wish I could someday say that I was happy with my second life
だからだから
僕は今を必死に生きよう
次にやってくる人生のためにも
あの頃もがいてた自分のためにも

I hope you have the most fun now


久々に長めですがご自愛ください

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〜二人の秘密〜長文なので暇なときに読んでいただけると嬉しいです。

部屋の扉から少し顔を出す。
「あっ。先生?……ちょっと相談があるんだけど。」
私の学校には寮があり、もう12時を回っている。
『何だ?こんな時間に。いくら“寮だから”と言っても遅すぎるんじゃないか?』
「うん。だから相談なんだってば…。」
『ほら、こっちに来い。他の教師に見つかるだろう?』
「あっ、うん。ありがとう。」
『相談とは何だ?』
『何かあったか?  ……まさか虐めか!?』
最高に質問攻めをしてくる。
「うん。違うから話し聞いて?」
『あっ。すまない。』
少し首を傾けて目を覗き込んでくる。
「あのね、寝なきゃいけないのに寝れないの。」
「…いや、違くて。眠いのに寝たくないの。…だから寝れない。」
『そうか。私にもあったなぁ、そんな事。』
「でしょうね(笑) だから聴きに来たんだもん。」
先生には、私とは違うが昔いろんな酷い事があった。
『なら、私の部屋を使うといいさ。』
先生は唐突に切り出す。
「えっ?何で?寮あるのに?」
『私が子守唄でも歌ってやろう。』
「いや、私がここで寝たら、先生何処で寝んの?」
『こんなに大きなベッドなんだ。2人で寝れる。』
大体の教師部屋はベッドは大きくキッチンさえある。
「でも、子守唄なんかで寝れるの?」
『きっとひとりだから寝れないんだろう。』
『ほら、寝ていいよ。』

私達は背中をくっつけて寝転んだ。
背中で先生の温もりを感じながら、子守唄を聴く。
ショパンだったかモーツァルトだったか、子守唄はとても綺麗だった。
久しぶりに感じた人の温もりで、
子守唄が終わる前には私も先生も眠っていた。