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これを、

恋と仮定した方が楽なんです。
本当は、この感情がなんて名前なのか知りません。

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アレルギー

大好きなものほどアレルギーになってしまう…
私はイチゴが大好きだ
どれくらいかと言うと、世界で二番目に好きだ
(ちなみに一番はマグロ。)
それなのに、アレルギーになってしまった…
検査したわけじゃないから確定ではないんだけど、
イチゴを食べると息苦しくなってしまう…
これじゃ、もう、イチゴが食べられない!!
世界で二番目に大好きなイチゴが!!
食べられない!!

「やだー!!」

二歳児のように喚きたてたとて、
イチゴが食べられるようになるわけでは、ない。
けど…

「やだ!イチゴたべる!!だって好きだもん!」

完全に二歳児である。

このように、アレルギーは
高校生を二歳児にすることもあるのだ。
いやはや、恐ろしいものだ。

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登校途中

毎日同じことの繰り返しで、
なんだか、飽き飽きしてしまうことがある。
小学生の頃は毎日が楽しくてわくわくして、
こんなこと、なかったのになぁ~
と、思いながら一人、学校に通学する。

雪を踏みしめる音だけが響く。
ぎゅっ。みしみし。
だんだん楽しくなってきて、にこにこしてしまう。
ありゃぁ、これじゃ小学生の時と
たいした変わらんなぁ~

ま、いっか。
楽しくいきられるなら、それが一番でしょ!

ぎゅっぎゅっ。みしみし。
一人の通学路に楽しい音が響き渡る。

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言葉のナイフ

傷ついて、傷つけて
気がついたら血だらけになってて
初めて自分のしたことに気が付いた

馬鹿だったなって 本当にごめんって
言っても、傷は元のようには治らない

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対怪談逃避行10

「とにかく、これでこのお話はお終いだ。我々人間は、見事怪異を撃退し、街には平和が戻った。何から何まで万々歳。お疲れ様」
「あ、はい……」
しかし、徹夜で走り通しだったからか、安心すると流石に疲労が一気にやって来た。眠気と疲労とで、膝の力が抜け、その場に座り込んでしまう。
「ありゃ。まあ、徹夜だったからねえ。軽い休憩以外はずっと走ってたし、緊張が抜ければ、そりゃあそうもなるか。ちょっと待ってな、タクシー呼ぶから。君の家がどこかは分からないから、行き先は自分で運転士に言っておくれよ」
「はい、すいません……」
そこから先の記憶は曖昧だ。気がついたら、自分の家のベッドに突っ伏してた。
「………何だったんだろ、変な夢……?」
水でも飲んで落ち着こうととベッドから立ち上がろうとしたけど、足に上手く力が入らなくて転んでしまった。筋肉痛も酷い。それでやっと、夕べの『あれ』が現実だったと認識できた。
「……マジか。じゃあ、『奴』も……?」
全身の毛が逆立つような感覚。あの時は深夜テンション的なものもあって恐怖が麻痺してたようなところもあったけど、今思い出すと、めちゃくちゃ怖い出来事だったじゃないか。
「………」
とりあえず、枕元に転がっていた双眼鏡を拾い上げる。首にかけるための紐のところを見ると、細く巻いた紙が結んであった。それを解いて広げてみると、『蓮華戸 080-○○○-☓☓☓☓ オカルトに出会ったら相談サレタシ』という走り書きが。
「………まあ、使うことなんて無いだろうけど」
四つ折りにして鞄に放り込み、双眼鏡の方は少し考えてから、押入れに投げ込んでおいた。
「……もう、夜に双眼鏡使うのはやめよ」

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〜二人の秘密〜長文なので暇なときに読んでくださると嬉しいです。

「げっ。風邪引いた……。今日の授業、休まなきゃな。」
私は寮の部屋から担任に電話をかけた。
「1時間目、先生の授業なのにな……。」
          ︙
1時間目。
『おいっ。あいつ、どうした?休みか?』
“えっ?あ〜、はい。風邪引いたらしいです。”
ある生徒がそう答える。
『そうか……。欠席はひとりか? 授業を始める。』
          ︙
          ︙
放課後。
「暇だなぁ〜。ラジオ体操でもしようかな〜。」
そう考えているときだった。
コンコン。
ノック音が2回聞こえた。
「はぁぁぁ〜い!!」
返事をすると扉が開いた。
『何だ。元気じゃないか。心配して損したぞ。』
「えぇ〜。心配してくれたんだね、先生。」
手にはホットミルクの入ったカップが2つとチョコレートの乗ったお盆を持っている。

『見舞い持ってきた。』
そう言いながら、持っていたお盆を数センチ上にあげる。
先生からの“心配”が少し嬉しかった。
「ありがと、先生。暇じゃなくなったよ!(笑)」
先生はチョコレートをホットミルクの中に入れ、
魔法を使ってスプーンでかき混ぜる。
「先生の魔法は便利だね。」
『便利だけじゃないさ。』
そう言いながら、ホットチョコレートミルクになったカップを差し出す。
そして、“ニヤリ”ではない本当の顔で少し笑った。
「先生にはその顔が似合ってるわ。その顔が一番ね。」
先生は照れくさそうに笑い、ホットチョコレートミルクを一口飲んだ。

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ある日私たちは。No.4

新幹線に乗っている間は簡単に言えば無言。
遥はずっと窓の外を見て、私はそんな彼女を見る。段々と知らない景色が広がるとスマホを確認。目的地まで近いようで遠いそうだ。13歳の少女たちがポツンと居座る中、そんなの関係ないと言わんばかりに新幹線は進む。
長く長く続いた道のりは終わりを告げようとしていた。私たちだけ緊張が漂う。
駅に着いた。イコール東京。
「ふわぁ~」
あくびではない。感嘆の声だ。遥が目をウロチョロし、口を開け、何とも言えない表情をしている。
「ここ、東京?本当に東京?」
「そう、東京。ここ、東京」
パッと遥の顔に花が咲く。微かに目に光るものも見えた。
「人、多いね。ビル、高いね」
「そうだね。いっぱいだね。どこ行こうか」
「う~ん。そうだなぁ」
「行きたいところあるの?」
「ううん。無い。でもとりあえず東京を歩きたい」
そうだな。東京を歩くってなかなか無いもんな。
私たちは果てしない東京を歩いている。美味しそうなお店に寄ったり、どこを歩いていいのか分からなくなったり…。
それでも私たちは楽しんだ。それは彼女の顔からよく伝わる。
嬉しそうで、楽しそうで何よりだ。