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〜二人の秘密〜長文なので時間があるときに読んでくださると嬉しいです!

今夜、学校主催のダンスパーティーがある。
私の学校では何故か“女性”が“男性”へとダンスを申し込む。
私は紳士な男性はいないのかと思いつつも少し嬉しく思っていた。
もちろん今日は休日の為、それぞれがダンスパーティーの準備をしている。
私はキラキラした赤いドレスとシンデレラのような靴を選んだ。
皆がドレスコードをしはじめた頃、私もドレスを着て大広間へと向かっていた。
沢山のキレイな女子生徒達と、そわそわしている男性達を横目に廊下を進む。
大広間に着いた頃、テーブルも全て退けられ、半分ほどの生徒が集まっていた。
男子生徒や教師が壁に沿って円を作り、女子生徒の入場を待っている。
今や、この学校にいる全員がドレスコードをしている。

生徒全員が集まり、ダンスパーティーが始まる。
それぞれ男性の元へ歩きダンスを申し込む。
私も男性の元へ真っ直ぐ歩き目の前で止まる。
長いドレスの裾を両手で少し持ち上げ、ひざを曲げてお辞儀をする。
「先生。私と踊って頂けませんか?」

実を言うと、ずっと前から先生と踊る事を決めていた。
そのために、先生がよく着ている黒色の服に合わせてドレスを選んだ。

私が顔をあげると、何も言わずに左手を差し出した。
私は先生の左手に右手を重ね、もう一度お辞儀をする。
そのまま踊れる場所まで歩いて行き、先生に体を預けて踊る。
“ダンスパーティー”の為、今日のダンスは男性がリードをして女性が体を預けなければキレイに舞うことはできない。
私と先生はまるで鳥のように舞い続けた。
『今日の君はキレイだ。』
先生がそう呟いた。
「今日の先生もキレイよ。」
私がそう言ったとき、先生は優しく微笑み、私も優しく微笑み返した。
私達はそのままダンスパーティーが終わってしまうまで踊り続けた。

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二重人格者

AM7時~17時 (陽キャ)
AM7時~8時 切り替え中
AM8時~16時 陽キャ(外ズラ)
PM16時~17時 力尽きて切り替わる
PM17時~AM5時 自分じゃなくなる。

自分がどんな人間かわかんないけどねぇ。
基準を忘れちゃった…あれぇ?私、誰だっけ?

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スターダムと星。

スターだなんて 呼ばないで
群れて 媚びて
汚らしいわたしは
風さえも呆れて見捨てていくのだから

そう これは
荒城。

醜さと美しさを持ち合わせた
荒城の星。
わたし。

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ある日私たちは。~番外編~ 【バレンタイン】

〔遥の場合〕
今年は…っていうか今日は、生チョコを作ろう。
材料は十分揃ってあるから準備万端。
手際よく作業をしていく。生チョコは得意な方だ。作り始めた頃はよく失敗したけど、コツを掴めば楽勝だ。
音楽もかけながら調子良い感じでやってると、妹がやってきた。
「お姉ちゃ~ん。何作ってるの?チョコ?食べた~い」
「もうちょっとだから待っててね」
「うん❗」
バタバタと向こうの部屋に駆けていった。
今年のバレンタインは家族を抜いて3人。友達だ。
時間はかかるけど、その分達成感がある。もうちょっとと言いながらまだあるのだがそのぐらい気にしないだろう。
ようやくできた。冷蔵庫から取り出して妹と一緒に1つずつ食べた。いつも通り喜んでくれてこっちが嬉しくなる。
もう少ししたら袋に入れてまた冷やそう。
今日も上手くいった。

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ある日私たちは。~番外編~ 【バレンタイン】

〔美咲の場合〕
今年は何を作ろうかな…。クッキー?ブラウニー?生チョコ?う~ん。…クッキーでいっか。
よし。まずは、あれだ。材料。冷蔵庫を開けると見事に揃っていた。
本を見ながら慎重に進めていく。昨年は失敗したから今年こそ。
あげるのは、パパと叔父さんとミキと桜と…。そのぐらいかな。好きな子なんていないから身内と友達にしか渡さない。
焼いている間にラッピングの準備。百均で買った、色々入ってたのを4つ。
焼けてるかな?なんて家をウロウロしている内にピーピーピーと合図がした。
ドキドキしながら開けてみた。
「おぉー。良いじゃん」
それはそれは昨年の私には程遠いできだった。上手にできたってこと。
少し冷まして1つや2つ食べてみた。見た目が良いからといって味も良いとは限らない。
「…うん。美味い」
なかなかの仕上がりで、自画自賛した。
これを袋に詰めて、明日渡すだけ。
完璧。

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スターダムと月。

わたしなんかより 月を見上げて
群れず 媚びず
風さえも届かない

そう それは
孤高。

哀愁と気高さを持ち合わせた
孤高の月

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本音。

私の大切なもの
取られて使われてしまったんだ
空いてしまった心の奥底
もう今さら入れるものないよ

痛いよ 泣き虫だから
全部許せるわけじゃないのよ
脆いよ 弱虫だから
そこはやさしい場所だから

他人ってこんなにも嘘つきか

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街が蜜柑色に染まるこの時間。
近所の子供の笑い声。
家路に着くカラスの声や
居間から聞こえるテレビの音。
「ただいま」ってあなたを待つ声も
「おかえり」ってあなたを待っていたあの声も
あったかくて、たまんないや。