「もーいーかい」なんて急かさないで
まだ出来上がってすらいないんだ
もうちょっと手の中で温めて
翼が天に届くまで
愛せるまで
もう少し待ってよ
こちとら生き急いでんだ
アンタの都合なんて知らないんだ
時代遅れのガラクタなんて捨てて
今日までの世界を脱ごう
肩なんて叩かずとも
気づいているよ
針金だけになった翼が
崩れて塵になる前に
咲いてしまえば
あとは枯れるだけだから
だからさ、もうちょっと美しく
もがいてよ、この星の地上で
黄色い砂が僕らの肺を蝕む前に
まだだってば
雨を待つんだよ
溶けるのを待つんだよ
消えて崩れるのを待つんだよ
辻褄合わせで生まれた僕らでも
「ここにいるよ」って
小声でも叫んでみたいんだよ
理解し難いだろう考え方を
わかってもらおうだなんて
そんな傲慢は存在しないよ
自分を自分で傷つけたなら
少しは笑いに変換できるね
そう言ったぼくは笑えたか
ぬくもりを求めているのに
きみの体温は鬱陶しかった
もうしばらくの間
あなたに会えていなかった
どんどん闇に沈んでいった
まだ宵の時間だというのに
夜は来てなどいなかった
これ以上落ちるの?
もう十分苦しいよ
あなたにとっては私なんて
そういえばそんな人もいた
って感じでしょう?
私もそうならこんな闇には
いるはずがないよ
どこに行ったら息ができるの
急に会えなくなるなんて
あまりにも残酷だ
はやく会いたいよ
落ち着くっていつ?
電話したら迷惑だよね
でもね私も
したいのかしたくないのか
どっちだろうね
それは甘い色
いつの日か見た 海辺の夢
[[[ デジャヴ ]]]
夏の業に怯える春
おはよう、搾りたての手首から
私はいつもの窓辺で、外に足を出して座っていた。
『今日はクラスで文化祭のステージ、決めるんじゃないのか?』
「おっ!先生。」
『教室にいないから探したぞ?』
「私はいてもいなくても変わらないよ。」
『なんでそんな事言うんだ?』
先生はそう言うと座る。
「私はグループLINE入ってないの。どうせグループLINEで話すんだから、いなくたっていいのよ。」
私がそう言うと、先生は頭をぽんぽんする。
『私は君がそう思っている事が悲しい。』
「ん〜?何で?」
『それは、君がやりたいことを1つもできないという事だろう??』
「別にいいよ。どうせ楽しくなくなるんだから。」
『君は私とは違う。仲良くできるだろう?』
君は私とは違う、これは先生の口癖だ。
「そう思うよね(笑)。仲良くできるって私も思ってた。でも実際には違った。こんななら、仲良くした次の日が辛くなるだけよ(笑)。」
先生は少し苦しそうに笑う。
『君には辛い思いをしてほしくないから、どっちも辛いなら好きにするといい。けど、全部私に相談する事だ。全部だぞ?』
「わかってる、全部ね(笑)。」
私が笑った時、雨が降り始めた。
『雨だな。』
「もう梅雨の季節だね。」
『文化祭、頑張れ。』
先生はそう言うと微笑んだ。
梅雨に入るであろう、雨の匂いを
私達は時間いっぱい楽しんだ。
「あのさぁ、この前、『新型コロナウイルス』っていうのが流行ってるって言ったじゃん」
「うん。中国だっけ?」
「そう。それ、結構ヤバいらしい」
「え?」
「すごく、危ない状態なんだって」
「どういうこと?」
「中国とかで、ものすごい数の感染者が出てるんだって。日本にもちょっとずつ来てるって」
珍しく深刻な顔をしている。いつもはこんな表情を見ない。最近テレビ自体あまり見ていないから何も知らなかった。
「どういう病気?なの。死ぬの」
「うん。熱が出たり、まぁ簡単に言うと風邪の症状。死者も出てるって」
風邪で死ぬ?風邪でヤバいことに?
「ちょっと、ニュース観てよ。やってると思うから」
「うん」
帰ったらニュースを観てみることにした。少しだけ、心に闇がかかった。
それは、不安や心配と呼ばれるものだった。
夢の中で貴方に会えただけでも幸せです。
ただ私は夢の中で
貴方が誰かわからなかったの。
それはきっと
貴方がそういう存在だからなのでしょう。
二度寝をした数分。
これは私の妄想でしょうか?
私は心の底から貴方に会いたいと思うのです。
“Yes”とだけ言い笑い、去っていく後ろ姿は
少し寂しく見えました。
もう一度、私の夢に会いに来てください。
夢で会えても
貴方にはもう
会うことができないのだから。
暗闇の所に一歩 暗い気持ちに
足がすくみ 勇敢な心で暗い所に火を灯す
絶望感 悲しみ 負の情を強さに変える
そんな人 そんな人に側に居て欲しい