悪意ある言葉はナイフだが、刃物無くして美味しい料理はできないからね。言葉も正しく使やあ良いのよ。
雨雲を巻きとったフォークが
山並みに突き立つと
選び損ねた言葉を祀る墓標となるのです
ナポリタン色に染まる背景
ラブとライクを往来する小舟は
手を振る君のさざなみに
忽ち、難破舟となるのです
世界は突然に、二つに分かれた。
赤く染まっていく者、青く染まっていく者。
それで世界に対立が起きた。家族や友達ですらも敵となった。
武器を持ち、人を殺す人も現れるようになった。
時が過ぎ、ある少年が世界を前にした。
「みなさん、五年前のことを覚えていないんですか?家族と一緒にご飯を食べたり、友達と遊んだり。その日常を取り返さなくていいんですか?」
その言葉に世界は泣き崩れた。同時にその涙で赤と青に染まっていた体は流されていった。
家族と離れた人は家族を探しに立ち上がる。
だが今まで使っていた武器に目が行った。
『殺したかもしれない』『殺されたかもしれない』
その声が頭の中に現れ、立ち止まった。
そしてまた、涙があふれた。
赤と青は混ざれば紫になる。
それと同じように世界は、人々は、混ざり合い笑った。
いつだってテレビの向こう側にはヒーローがまぶしい笑顔で映っている。
僕も、私も、俺も。
別に自分に何もないわけじゃない。
ただ、自信がないってだけ。
これって結構致命的でさ。
自尊心が低すぎるわけでもなく、自意識過剰が全くないってわけでもない。
でも、あの子は自分の好きなことに勇気と誇りを持って生きている。
いつだって隣の席のあの子は僕のヒーローだ。
優しくて、可愛くて、強くて。
そして、儚い。
そんな君が放って置けない。
僕は知っている。
君にとっては僕がヒーローだってことを。
君の笑顔が咲いた。
眩しい。
私の心をときめかせた。
でも、ちょっと苦しい。
その笑顔を、いつか、
私が枯らしてしまいそうだから。
この想いを伝えたとき、
君は笑顔を咲かせてくれるかな。
私の心をいつも以上に、
ときめかせてくれるかな。
わからないけれど、
進め、私。