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カーテン ~RN memento mori 様~

ぬるい風に撫でられて、
ほのかな色を揺らがせる。

彼の想いに蓋をして、
彼の涙を隠しては、
微かな嗚咽も匿った。

そして今日も、
淡い夕日を傾ける。

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もうちょっと

願っているうちに遠のいていくから
どうかとりあえず今にいさせて

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踊り場より

君は水平線
あの太陽はいじめっ子
だって、君が赤に染まる
全会一致 死刑判決

花は咲き乱れ、
鳥は高く唄う
ファンタジーになった昨日を
殺した貴方に告ぐ

ハジメマシテなんて実は無い
明日なんて今の使い回し
通り魔だって愛されていたんだ
そんなら君にもできるハズさ

今は手を叩いて笑う
足掻いたって何も変わらない
絶望が飼い慣らす
被害者代表、窓辺から乗り出して

大好きだ、大好きだ、大好きだ、世界が
大好きだ、大好きだ、大好きだ、君が

大嫌いだ、大嫌いだ、大嫌いだ、世界が
大嫌いだ、大嫌いだ、大嫌いだ、僕が 

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 7.サイレントレイヴン ⑲

「そもそも黎は人と関わりたがらないし」
そうなの?とわたしは聞き返す。
「ボクらにも何でだか分からないけど、黎は人と関わるのが嫌いっぽい」
…そーだよね、とネロは黎の方を見やる。
黎は恥ずかしそうにちょっとうなずいた。
「過去に何かあったのかもしれないけど…ボク達が知る領域でもないし」
ネロの発言を聞いて、わたしはふと思った事を口に出した。
「ネロの能力でその辺分かったりしない?」
ネロは嫌そうな顔をした。
「…いや、それはちょっと」
どうして?と聞くと、ネロはだってさ、と呟く。
「友達の記憶は無闇に見るものじゃないし…」
ネロは続ける。
「それが原因で相手のトラウマを掘り返したら悪いし」
確かに、とわたしはうなずく。
トラウマや嫌な記憶を知られるのは弱点を晒すようなものだ。
それに、知られる側も傷つくだろうし。
「だから、ボクは友達の記憶を無理に漁らない」
それがボクの流儀だし、とネロは言った。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 7.サイレントレイヴン ⑱

「ネロはネコ好きだもんな」
耀平はネロの頭を撫でながら言う。
「ロヴィンがいなくなったって聞いて、おれ達も探すの手伝ったし」
異能力を使ってな、と耀平は付け足す。
「でも全然見つからなかったから、一時はどうなるかと思ったよ」
とりあえず見つかって良かった、とネロは笑った。
わたしは目の前の状況にぽかんとしてしまった。
これって事情聴取じゃなかったっけ?
「…そう言えば事情聴取は?」
「あ、そう言えば」
ネロはハッとしたように向き直った。
「…それでさ、何で黎に関わられたくないって言われたのさ?」
ネロにそう聞かれて、わたしはうーんと唸った。
正直な所、なぜ関わりたくないと言われたのかは分からない。
ネコが好きなのかと聞いたら、聞く必要ある?と言われちゃったし。
「…よく分からない」
「まぁそんなもんだろうね」
わたしの答えに対して、ネロはそう呟く。