折っちゃダメ
園児にそう教える保育士さん
「ほら、桜が泣いてるよ」
真剣なトーンでそう園児に言っている辺りさすがはプロだと思った。
でも僕は常々思う、なぜ擬人化するのかと
そんなことをするから相手の立場になる方法を誤るようになるのではないか
擬人化は優しさを知る上で大切かもしれない、でも同時に自分に分からないことを理解できなくなる
もし痛みを知らない子がいたらどうだろう
今見えてる景色の方がよっぽど平等だ
『桜は木に咲き乱れる姿が美しい』
と教える方が美術的感性も養えるのではないか
そう考えると教育というのはいくつもの崖があるように感じる
1本の桜の木はここまでの思考の余地を与えてくれる
春が来て 漂う香りに 誘われて
見つけた桜は ぺぇ教頭だ!❤
(説明)
今日YouTubeでぺぇ教頭が香水など香りに力を入れていることを知りました。そこで春の訪れで、桜や梅の香りがするなか、その香りを辿っていくと、そこには桜ではなく、ぺぇ教頭が!そんな感動の出会いを短歌にしてみました。
ぺぇ教頭好きです!いつか逆電してみたいです!
「えーと、あの人は…」
わたしが恐る恐る尋ねると、あぁと師郎は答えた。
「アイツが俺に”果たし状”を突き付けてきた奴、”稲荷 鏡子(いなり きょうこ)”」
俺とは小学校の頃からの付き合いだ、と師郎は紹介する。
「そう、私が稲荷 鏡子…って彼女が噂の?」
稲荷さんが聞くと、そうだなと師郎は答える。
「コイツが今噂の異能力を知ってしまった一般人だ」
「あ、どうも」
急に師郎に紹介されたのでわたしは慌てて自己紹介した。
「不見崎 清花(みずさき さやか)です」
ふーんと稲荷さんは顎をさする。
「…で、誰が異能力の事をバラしてしまったのかしら~?」
稲荷さんがネロの方に目を向けると、ネロは慌てて耀平の陰に隠れた。
「べ、別にわざとじゃないから」
たまたまだし、とネロはそっぽを向く。
稲荷さんはふふふと笑った。
胃袋は満たされるほど重くなる
心は空っぽになるほど重くなる
僕らは同じ星で生きていても
色んな生き物がいる
異論な生き物もいる
色んな人がいて
異論な人がいる
異論な生き方(過去)があって
色んな生き方(未来)がある
この世界には、異論ないろいろがある
私もなれるかな
魔法少女をやめたい
嫌なことには全てモザイクをかけてしまおう
全人類を守りたいなんて気持ちはないよ
好きなあの子だけを守りたいんだ
ぬいぐるみを抱きしめて、心にはない柔らかさを求めている。
ずっと、縋っているだけ。
なのに、温かい気がした。
疲れきった身体をベッドに横たえる
まどろみの海でしばらく泳ぐ
目を開けるとカーテンから射し込む光が眩しい
うるさく鳴り響くアラームを止めた
寝ぼけて上手く働かない頭に今日も苛立つ
また長くて短い一日が始まる
「ていうか遅いぞ、稲荷」
稲荷、と呼ばれた少女はふてくされたような顔をする。
「だって部活が長引いて…暇な野球部とは違うのよ」
「は⁈ 暇ってテメェ…」
今日はたまたま部活が休みなんだよ、と師郎は言い返す。
「お前が入ってる演劇部は公園が近いから忙しいだけだろ?」
「弱小野球部だって試合の直前だけ頑張ってるクセに?」
いつしか2人の会話は言い合いになってしまった。
どうしたものかと見ていると、黎が黙って師郎の服のすそを引っ張った。
「…お、どうした?」
師郎はすぐに振り向く。
「…ケンカしてる場合じゃない」
黎の一言に、お、そうだったなと師郎は我に返る。
「やっぱり身内には甘いのね」
稲荷と呼ばれた少女はそう言ってため息をついた。