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不眠

こんなにも辛いなら
いっそ夢に溺れてしまえ
布団の中でうずくまって
ひたすら眠れるまで耐えた

朝日が上る
すずめの鳴き声
結局眠れないまま、今日になる

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ジレンマ

たしかに棘は生えてるし、ぶち当てれば簡単に刺さるし、簡単には抜けないけれど、同士と寄り添うときは普通にしまっておくよ? だって、敵にそうするように痛い目に遭ってほしくは無いもの。

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同情するなら愛をくれ

可愛げが無いなら 子憎たらしさを愛でればいいじゃない
独占欲が強いのが嫌い?
ならば それごと まるごと 愛してよ

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梅雨

梅雨。
雨の季節。
低気圧が頭を圧迫する。
太陽は隠れていて気分も上がらない。
ため息をついてぼんやりとする。
思い浮かぶのは君の姿
君は何よりも温かくて
曇っていても雨が降っていても
私の心を晴れさせた。
ねえ。会いたいよ。
また隣に来て悲しみで濡れて冷えた私の心を温めてよ
どうやっても火がつかないの。
好きでたまらなくて、君を温めたいのに
不完全燃焼で有害ガスばっかり充満してるよ。

ひとりじゃダメみたいだ、
雨に濡れた君を自分だけの力で温めたいんだけれど、
私だけじゃダメみたい。
私自体も濡れてちゃ火なんてつかないんだよ
一緒に温めあえたら、濡れた服も乾いて暖かくなるのかな

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教えてよ

ねえ君は何を隠してるの。
腹が立ってしょうがないんだ
君は悪い所を直さないのに
私にばかり直せと言うの
私にはそんなこと言う資格ないんだろうけど
束縛してしまう。
信じれない
いなくなってしまいそうで

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 10.ウロボロス ⑰

「…!」
まずい、と思ったネロは咄嗟に手を引っ込めようとした。
しかし手遅れだったようだ。
気付いた頃には、円の目を淡い青緑色に光っていた。
「隙あり‼」
ウロボロスはネロの手を掴んでそのまま引っ張ろうとした。
…その時だった。
ウロボロスの後頭部に、突然何かが直撃した。
「っ‼」
彼がぱっと振り向くと、地面には空き缶が転がっていた。
「…まさか」
ウロボロスがそのまま地面から目を上げると、そこには見知った2人組が立っていた。
「よぉ、ウロボロス」
師郎がちょっと手を振りながらにやりと笑った。
「…」
黎は師郎の隣で黙って立っている。