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失恋だいにだん

1年半が打破された
怒りさえ湧く愛情に
何も言えずただ謝って
馬鹿馬鹿しいのも気づき始めたよ
もうやめたい私が責任を詰むゲーム
昨日見つけた縁起でもない歌
今は本気で聴いてんのおかしいでしょ
わかんないから薄っぺらに感じてるの
成長できるとか落ち着けるとか
作文みたいなのは心底どうでも良くて
貴方に愛されてみたい
どうせ馬鹿馬鹿しいのなら
貫けなかった自分が信じられない

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タイムマシーン

小学生のころ、眠るのがもったいなくて
でも、遅くまで起きていること、知られたくなくて
安っぽいランタンと布団の中に潜って
本を開いたり、絵をかいたりしてたこと、思い出した。

今は、眠ることが難しくて、苦しくて
でも、ずっと起きていると朝になっちゃうから
少しの涙と布団の中に潜って
スマホの画面を行ったり来たりしている。

あの頃に戻りたいな。

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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 10.ウロボロス ⑳

「何してんのよそこで!」
少女はずかずかと円に歩み寄る。
円はげ、環(たまき)…と後ずさった。
「ケンカは良くないって何度も言ったじゃない!」
そう言いながら、環と呼ばれた少女は円の耳を引っ張る。
「痛ててて」
もう何よみっともない!と環は円の腕を掴んだ。
そのまま環はその場から去ろうとしたが、ふとわたし達の方へ目を向けた。
「…ウチの円がすみません」
迷惑だったでしょう、と環はちょっと頭を下げる。
「え」
「別にアンタが謝らなくても」
皆は思わずそう言ったが、環は相変わらず申し訳なさそうな顔をしていた。
が、すぐに円に向き直ってこう言った。
「…とにかく、帰るわよ!」
環は円を引きずるようにその場から去って行った。
「…」
わたし達は突然の出来事に暫くポカンとしていた。
「…何だったの、今の」
「ははは」
わたし達は暫しの間、その場で立ち尽くすばかりだった。

〈10.ウロボロス おわり〉