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新しい毎日

「昨日」から「今日」になって、朝日が昇って、目が覚めて。
そんな当たり前の毎日だけれど。
絶対に、そこに「同じ日」は存在しない。
当たり前かな。でも、頭ではわかってたけど、体ではわかってなかった。
これだけの、たったこれだけの、小さなことがわかっただけで、
少し、だけど、たしかに世界は変わった。そんな気がした。
「昨日」から「今日」になって、朝日が昇って、目が覚めて。
「よし」 大丈夫。今日もやっていける。
        誰に聞かせるでもなく呟く。   「おはよう。」

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薔女造物茶会 Act 3

「そんなに気になる?」
自分の魔力、と少女は首を傾げる。
「…」
黒い人物は黙ったままだ。
少女は呟いた。
「もしかして貴方、いわゆる…」
「お前に何が分かる」
黒い人物は少女の方を向いた。
「貴重な存在として奇異の目を向けられ、狙われる俺の、何が分かる」
黒い人物は少女を睨んだ。
少女は暫くポカンとしていたが、不意にふふふと笑った。
「貴方もそういうモノなのね」
少女はそう言って続けた。
「わたしも、似たようなモノよ」
黒い人物はは?と呟く。
「…何が言いたいんだ」
少女は笑いながら答える。
「いいえ、こっちの話」
少女はそう言って黒い人物に向き直った。
「…そうかい」
黒い人物はそう呟くと、濡羽色の翼を広げて空へと飛び立った。
少女は建物の屋上から、その様子を眺めていた。

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友達

ふと、思ったけど…
止まない雨はない。
明けない夜はない。ってよく聞くけど
そんなこと分かってるよ
雨雲はいずれ風に吹かれてどこかにいくし。
夜だって朝日が昇って空が明るくなる。
でも、雨が降っているとき。真っ暗な夜。
そんな時にそばに寄添ってくれる人がいると
ホッとするし安心する。
そんな友達に出逢えるといいな。
そして、出逢えてるといいな。

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いきる

あなたはここまで
辛いことに向き合いながら生きてきたんだね。
死にたいことがたくさんあっても
小さな希望を信じてこれたんだね。
素晴らしいよ。
あなたの命は無駄じゃない。
あなたの命を輝かせて。
まだ私も輝かせ方は知らないから、
一緒にみつけよう。
だから、いきてて。

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無邪気罪

あの人がそう教えてくれたから、僕はその通りにするだけだ。




あ………………ごめんなさい。

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少女

世界が戦う。
人が人ではなくなり、怪獣のように暴れもがく。
家族、友だち、親戚、知り合い、他人。
自分と同じ人間を目にすると、争う。
人が凶器となり狂気に満ちた目をする。
まっさらな雪も赤い血に染まる。

ある少女が世界の頂上で踊り出す。
その少女の顔は穏やかな笑顔に満ち、涙が光る。
それを人々が見上げ、叫び、涙をぬぐい、叫ぶ。
久々の太陽のあかりに呼吸が苦しくなる。
そして笑みがこぼれる。

笑顔と幸福で満ちたこの世界にもう少女はいない。