「ここが寿々谷の異能力者達の溜まり場になっているのも、この人が異能力者だからだよ」
そうでしょ?とネロがおばあちゃんに目を向けると、彼女はまぁねとうなずく。
「この街は異能力者が多いからね」
仕方ないわ、とおばあちゃんは呟く。
「えー…」
わたしは思わぬ事実に茫然とする他なかった。
「ちなみに彼女の異能力は”トウテツ”」
”特定の人間から欲を奪い取る”能力だ、とミツルはおばあちゃんの方を見ながら説明する。
「あんまりこの店で騒ぐと、アタシが異能力で欲を奪い取るからね」
覚悟しなさいよ、とおばあちゃんは両目を濃紫色に光らせた。
「だからこの店は異能力者達の”緩衝地帯”って言われてんだ」
あんまりケンカできないから、とネロは言う。
「へ、へぇ…」
わたしは意外な事実に圧倒されるばかりだった。
「ま、とにかくそんな事は置いといて」
ネロはそう言って立ち上がる。
「ミツル、お菓子おごって!」
ミツルはあーはいはいと立ち上がる。
「500円以内で選べよ」
「ちょっ、昔の遠足じゃないんだから!」
ネロはそうぶつぶつ言いつつ、駄菓子屋の店内に入っていった。
いつかの夢は 悲しい夢だった
そんな気がする
だけど 君はいた 目を覚ませば
今朝の夢は 素晴らしい夢だった
山際に霞む 白い湯気が
くだくだと流れていって
僕は君と 完全な朝をまっていた
朝をただまっていた
朝になったから目が覚めた
それで君はいた?
ずっと自分はひねくれた人間だった
「恋愛なんか興味ないし」なんてうそぶいていた
最後の1ピースが見つからないんだ
早く探し出そう 君が遠くへ行ってしまう前に
恋のパズルは未完成
最近ろくにアイディアが出ずにあんまり投稿していなかったけど、長編を書きたい欲はそれなりにあるんですよね。1話完結でも良いんだけど。何ならポエムでも良いんだけども。
というわけで、誰か適当な単語をください。それさえあれば、多分僕なら何かが書けると思うので。
あるいは誰かちょっとしたもので良いので企画を作ってください。ナニガシさんはお祭り好きなので乗っかります。
ところで「掲示板のみんなで企画を乱造する企画」的なものをこの夏にやれないものかと画策してるんだがどう思います?
叶わなかった。
彼には「あの娘」がいた。
私の視線の先には、
まっすぐに「あの娘」を見つめる彼がいた。
思い出すのは、二人で帰った通学路でも、
二人きりになった生ぬるい教室でもなくて、
どこからか聞こえた乾いた笑い声と、
ふとした瞬間に合った丸い目だけだった。
どうしてなんだよ、と思う。
心がきゅうっと締めつけられる。
どうしてなんだろう、と思う。
なぜか幸せだった日々しか思い出せない。
今日はまず挨拶をしよう。
未読スルーされたメッセージを確かめて、
ほんの少し浅く、儚い眠りにつく。