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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 17.ヨウコ ④

…もし、あの少女が他の異能力者の異能力を奪えるとしたら?
彼女の言う、”他の人の異能力を頂いた”が本当だとすれば?
そしてネロの”今度はボク達を狙おうって言うのか‼”がそのままの意味だとすれば。
「…まさか」
自分の背筋が寒くなるのが感じられた。
「まさか…まさかね」
そんな事はないよとわたしは自分に言い聞かせるが、どうにもそんな気がしてくる。
…”彼ら”の異能力が奪われているかもしれない事実に。
もちろん、これはわたしの憶測だ。
これまでの出来事を元に考えてみたに過ぎない。
でも、そうだとしても”彼ら”の姿を見ない事に説明がつかない。
”異能力”がなくなったとしても、異能力者はただの人間と変わらないハズ…
「いや、待てよ」
わたしは思わず呟く。
いつか師郎が”異能力は記憶そのもの”、と言っていた気がする。
もしそうだとすれば…

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よっしゃー!

夢ならば醒めないで!夢ならば醒めないで!
巨人勝った!
ついに勝った!
昨日は山﨑伊織投手が頑張ってたのに救援失敗で涙の敗戦…
でも,今日は赤星投手が8回まで無失点!
生憎地元・兵庫県出身の守護神大勢投手は打たれて9回の表でアウト一つも取れずに降板したけど,大勢がコンディション不良で2軍にいた時のクローザーの代役だった中川皓太投手がその後無失点で救援成功し、勝った!

高校は違うけれど自分と同じ東京出身の赤星先輩,無失点で抑えてくださり,ありがとうございます。
本当にありがとうございます!
いつぞやの大舞台で東京出身の某選手が代打で出てきて空振り三振して1人の巨人ファンの男の子を悲しみのどん底に叩き落としてから10年,今度は東京出身の貴方が無失点ピッチングで勝ち投手の権利を得て,チームの勝ちに貢献してくれました!

ヤバい
これで横浜とゲーム差1じゃないか?
目が潤んでよく見えない
もうそんなに多くのこと書けないから,今日ホームランを打った大城選手の登場曲としても有名になった『あとひとつ』の一節を今の気持ちに載せようか

熱くなっても無駄なんて言葉聞き飽きたよ(ここ数年)
もしもそうだとしても,抑えきれないこの気持ちを希望と呼ぶなら一体誰が止められると言うのだろう
あと一粒の涙が、ひと言の勇気が明日を変えるその時を見たんだ(まさに今日の試合)
無くしかけた光(2013シリーズでの仙台,2019,2020での福岡,2021のCS,2022での横浜,今年の甲子園のアレ)
キミが(赤星投手が)思い出させてくれた
あの日の景色(2012年の銀座優勝パレード)忘れない!
あと一粒の涙で,一言の勇気で願い(11年ぶりの日本一)が叶う
その時が来るって
僕は信じてるからキミ(全国の巨人ファンや原監督,それから読売ジャイアンツの選手全員へ)も諦めないでいて
何度でもこの両手をあの空(晩秋の晴れた銀座の空)へのばして
あの空(歓喜に沸き立つ東京の、いや日本全国の大空)へ

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苦礬柘榴

あたしはざくろ。
ここらへんの地域は赤い目をしたメタルヴマたちがたくさん住んでいる。
みんな仲が良くて優しい人達ばかり。あたしはそんなみんなが大好きだ!
あたしは、お父さん、お母さん、妹と暮らしている。
父は小さなお店を開いていて、人間の住む世界のモノを売ったりしているお店だった。
ある時、流れ着いたモノを整理していたら、あたしたちが知らないヤツが流れてきた。
「本で見たことがある…ヤツはニンゲンか?」
するとヤツは起きて周りを見渡している。一体何者なんだろうか。
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〈ヤツ視点〉
俺はごくごく普通の学生レン。だが少し変わったところがある。
俺のご先祖様が”アルケミスト”錬金術師だったことだ。
ご先祖様は宝石の需要を満たすため、模造宝石を作る試みを何世紀もの間続けてきた。だが、宝石の化学組成を解明する事はできず、ご先祖様が宝石を合成することはなかった。
だが錬金術のDNAは残り、少しだけでも錬金術の能力が使える家系なのだ。
「それにしてもここはどこなのだろう…俺はいつものように通学路を帰ってきてたはず…無意識のうちに何処かにワープする呪文を唱えたのか…そんなわけ無いか…」
「お前何をブツブツ言っている?」
急に燃えているような目をした女の子が声をかけてきた。どう見ても人間じゃないよな…
「ごめん。あの、ここってどこ…?」
「ここはミクロコスモスのガーネット地域。ここは人間達の住む世界のモノが流れ着く場所なの。多分あんたもここに流れ着いちゃったんでしょうね。」
「そう…だったのか…」
女の子は俺が人間だから、みんな俺を嫌う可能性がある。早く帰った方がいい。そう言われたが、帰り方がわからない。
一体俺は帰れるのか。自分の世界が恋しい。

追記:小説初心者の私が、初めて小説を書いてみました。やっぱり小説書くの難しいですね…(^o^;
アドバイスなどくれると嬉しいです。m(_ _)m

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Metallevma 部族紹介

クォーツ族:クォーツ(水晶)のメタルヴマ達。そのスタンスはどちらかというと専守的である。これは煙水晶のスモーキーと黒水晶のモリオンの2名のメタルヴマの特殊能力による土壌生成・地形干渉によって、少ない面積により豊かな地形を用意でき、ナワバリの面積の重要性が低いため。今あるナワバリと仲間を守ることを重視している。
弱点は戦闘面で特に強い人員(かつ表に出ることができる者)がアメシスト、ルチルの2人しかおらず、攻勢に回りにくいこと。

クリソベリル族:感覚能力に特化した特殊能力を持っている傾向が強い、ナード気質の集団。自身の興味の対象以外にはほぼ無関心であり、ナワバリ争いにもあまり積極的では無い。そもそも戦闘能力もかなり低く、戦ったら死にかねない。その弱さゆえに脅威度も低いことからナワバリ争いにおける討伐優先順位も低かったことで、辛うじて生き残っている。

隕鉄一派:鉄隕石を核に持つメタルヴマの集団。『鍛造』と呼ばれる技術によって自身の核である隕鉄を含む全身を改造し、戦闘力を只管に追い求めている。その行動理念の全ては「自分達“の方が”強い」であり、ナワバリ争いとは無関係に各方面に喧嘩を売ってはその圧倒的戦闘力で蹂躙している。一人でも他派閥のメタルヴマが生き残っている限り、彼らの侵略が止まることは無い。また、「相手が死ぬ」ことは彼らにとっては分かりやすい強さの証明でしかないため、殺傷行為への忌避感も他のメタルヴマより乏しい。

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Metallevma:水晶玉は流星を見通す その⑬

「……“天鉄刀”はどうする? 隕石の雨を、どう防ぐつもりだ?」
ルチルが見上げる先、その上空には、天球をほぼ埋め尽くすように大量の隕鉄塊が出現していた。
「私の能力と、シトりんの壊れない炎の身体。恐れるものがどこにある?」
アメシストはニヤリと笑い、炎の脚を深く折り曲げ、大きく前傾した姿勢のまま勢い良く飛び出した。
無数の隕鉄塊が不規則に降り注ぐ中を、アメシストは僅かな隙間を縫うようにして正確に回避しながら進んでいく。
アメシスト自身の能力によって極限まで鋭敏化された感覚能力が辛うじて生存ルートを導き出し、本質的に不壊の流体である、シトリンの能力による炎の脚を、一般的なメタルヴマの身体には耐え切れないほどの速度で稼働することで、ルートの発見とほぼ同時にそれを辿りようやく成し得る荒業である。
「よっしゃ、このまま奴の能力の範囲外まで逃げ切るよ」
「あ、ああ……」
あまりの速度と乱暴な挙動に、ルチルも簡単な相槌を返すことしかできない。
「……っと、その前に」
突然急ブレーキをかけてアメシストが立ち止まる。
「うわぁっ⁉ アメシスト、何を……⁉」
「ルチル、さっき言ってたよな? 『一撃返してやらなきゃ気が済まない』って」
「ああ、けど……」
「せっかくだし、それも叶えてから逃げ切ろうか。シトりん、ちょっと切り離すけど良いね?」
黄金の炎の塊が右脚から分離し、球体の形でアメシストの目の前に浮かぶ。
「よしよし。それじゃあこいつを……お見舞いしてやる!」
掛け声とともに回し蹴りに蹴飛ばされた火球は、隕鉄塊の隙間を器用に回避しながらテーナイトに迫り、下半身の核を僅かに溶かして火花と散った。
「はい全部叶えたから私らの勝ち。そーれ逃げろー!」
アメシストがからからと笑いながら逃げ去って行くのを、テーナイトは攻撃を受けて僅かに溶けた核を気にしつつも、それ以上は何もせず見送った。