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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 18.メドゥーサ ㉑

「ネロ、ネロ!」
大丈夫かネロ!と耀平がネロの顔を見ると、彼女は弱々しく大丈夫、と答えた。
「…ちょっと、異能力使い過ぎちゃった」
ネロがそう苦笑いすると、耀平はつい溜め息をつく。
「お前の異能力だけじゃ人探しは難しいのに」
何で1人で飛び出したんだと耀平はネロの肩に手を置きながら言う。
「だって、遠い昔ネクロマンサーの能力を持っていた人と友達だったから…」
ネロはそう言いかけて、不意に言葉を止める。
と言うのも、耀平がうつむいていたからだ。
「耀平?」
ネロに名を呼ばれて、耀平はハッとしたように顔を上げる。
「どうしたの?」
ネロの質問に耀平は何でもないと横に首を振った。
「とにかく、メイを探そう」
ネロにとっては大切な人なんだろ?と耀平は笑う。
「うん!」
ネロはそううなずくと、立ち上がって両目を赤紫色に光らせる。
耀平も目を黄金色に光らせた。

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視える世界を超えて エピソード3:人怖 その②

「しかし、最近よく会いますね」
「そうだねェ」
歩きながら、種枚さんと言葉を交わす。実際、鎌鼬くんの件から2週間くらいか、ほぼ毎日彼女と会っていたり、姿を見たりしている気がする。
「まあ、君のことはそれなりに目ェ掛けてるからねェ」
「えっ」
「だって君、君は霊感こそ持たないが、霊視の才自体はほぼ先天のものだろう?」
「まあはい。物心ついた頃にはもう見えるようになってましたね」
「だろ? 君には素養があるんだ」
「はぁ……」
種枚さんは道端に立っていた不気味な雰囲気の女性の霊を締め上げながら、自分に笑いかけてきた。その手にあるモノさえなければ、もう少し魅力的にも見えるだろうに。

「ああそういえば」
ふと、本当に何の脈絡も無く、図書館で読んでいた本について気になったことがあったのを思い出した。
「どうしたィ?」
「図書館で読んでた本の中に、結構、何て言うんでしょう……所謂『ヒトコワ』? みたいな話がそれなりにあったんですよね」
「…………ほう」
種枚さんの足が止まる。
「種枚さん?」
「……ん、ああ続けて?」
消滅し始めていた霊体を投げ捨てながら答える種枚さん。
「あっはい。あの手の話って、割と『結局一番怖いのは生きた人間』ってオチが多くt」
顔のすぐ横を何かが高速で通り抜け、自分の言葉は遮られた。

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クリスマスクロスオーバー座談会

リンネ 「メリークリスマス!さぁクリスマスだ、皆、せいぜい楽しみ給え!」
優 「何で上から目線何時なんだよ!と言うか何でガキが音頭取りしてんだよ!」
リンネ 「ガキとはなんだい?私から見ればここにいる全員、赤子と大差ないのだよ?」
光 「うん、僕から見たら君も唯のガキに他ならないけどね。」
優 「知らねぇけど二人とも中高生にしか見えねぇよ!」
リンネ 「なっ...568だよ!全然ガキじゃないだろう!」
光 「残念だったね、僕は来年で713だよ。」
リンネ 「くっ...!」
優 「何だよここ人外しか居ねぇのかよ!」
蘭 「まぁまぁ、楽しければ善いんじゃない?」
ミル 「そうですよ。マスターが酔い潰れ無ければ何でも善いです。」
優 (不憫な奴...)
桜音 「と言うか皆さん、やたろうなるど阿呆のお陰でこんな風になっているわけですけど、何か思うところ無いんですか。」
光 「まぁ...あれでも4年間もの書きしてたし、ねぇ...」
桜音 「先生、言葉を濁さないでください。」
光 「ゔっ」
優 「まぁ善いさ、終わったらぶちのめしてやる。」
蘭 「さぁ、優がやたろうをぶっ飛ばすのが先か、優が酔い潰れるのが先か...うふふふ、見ものだね。」

ーto be continueー

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プレゼント

はい、これどうぞ。


…………え、何って、……プレゼント?

だってほら、クリスマスって好きな人に特に理由も無く贈り物をしても良い日でしょ?

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クリスマス小説祭 プレゼントNo.2

「動く点p」さん、参加有難う御座います。
それではどうぞ、題名は「吾輩を猫とする」。

吾輩は何者であろうか。自分のことだが、自分でもとんと検討がつかぬ。しかし、こうしてものを考える以上、混沌に生まれ混沌に沈みゆく無為の塵とは思えぬ。そして初めて、自分以外の生物を見た。随分後から知ったことだが、あれは「学生」と言うものであった。学生とは、よくわからぬ詭弁に注力し、のらりくらりと日を過ごす偏屈者だと存じている。そうして吾輩は、その学生、「優里」なるものの下で過ごすこととなった。彼は、友人と酒を飲み、やれ政治がなんだ、学問がなんだ、と怒鳴り散らす。うるさくてたまったものではない。また、彼はよく、カステラなる黄色い物体を食した。吾輩もかけらをもらったことがあるが、たいして美味くはない。やはり、学生と言うのは物好きである様だ。ある時、彼が友人にこうこぼしているのを聞いた。

「この前拾った猫、変わってんだよ。じっとこっち見たり、キョロキョロ何か観察してやがる。何だ、猫ってのは皆そうなのか?」

成程。吾輩をその、「猫」とやらだとした場合、吾輩の行動は少しおかしかった様だ。しかし、今の会話より、吾輩の正体が決まった。これより、吾輩を猫とする。

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我流もの書きスタイル:言い回し編

小説書いてるときは、基本的にキャラクターには「~してあげる」やそれに類する言い回しは使わせないようにしている。
この言い方って、多かれ少なかれ相手を下に見ているニュアンスが含まれるので。
僕の作ったキャラクターがこの言い方をしているときは、相手を下に見てるか本当に偉いかこの辺の機微がよく分からない程度に幼いかのどれかです。

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月の魔女【閑話休題】

柊「じょうきょう…まったくわからん…」
ニト「まずヴィオラは仕事完遂できた?」
ヴィオラ「できたよー!噛みついてきたのはこの狼…斑だよね?この子だけだよ〜」
斑「うーん…頭痛い…」
柊「ま、まだら…」
ニト「斑にくっついてたあの黒いやつは、多分、黄泉んとこの使いかな」
ヴィオラ「黄泉の使い?」
ニト「そ。君は黄泉に行きかけてたのに強引に留まっちゃったから連れ戻そうとしてるんだよ」
ヴィオラ「…(ストーカーみたいだな)」
ニト「僕のことは怖いみたいだから今のところは警戒しなくてもいいかも。斑、大丈夫かい」
斑「はい…ご迷惑をおかけ…」
柊「まだらぁあああ!しんぱいしたで!」
斑「うわっ!危なっ…あっこら耳を掴むな!」
ヴィオラ「仲良いんだね」
ニト「親友らしいよ」