三笠雪菜(ミカサ・ユナ)
年齢:15歳 性別:女 身長:149㎝
願い:〈友斬〉と一緒にいたい
マジックアイテム:《蜘蛛切》
衣装:黒地に女郎蜘蛛と蜘蛛の巣の刺繡模様が入った和装
魔法:化け蜘蛛の力を部分的に引き出す
不幸にも〈友斬〉に絡まれ、その上で見事に勝利してしまったため、魔法使いになった少女。大賢者と無関係の魔法使いは多分激レア。
死闘の中で〈友斬〉との奇妙な絆を覚えてしまい、完全に精神がおかしくなってしまった(普段は正常な人間っぽく振舞えてはいる)。殺し合ったまでは記憶があるものの、自分が〈友斬〉を殺してしまったことは完全に忘れており、暇なときは変身して唯一最高の親友〈友斬〉を探して彷徨い歩き、目についた魔法使いとファントムには取り敢えず斬りかかっている。そのせいで大賢者と一度バチりかけたけど彼女は今日も元気に蜘蛛狂いやっています。
魔法の性質は雑に言うと「蜘蛛のように壁や天井を歩き回れるようになり、敏捷性が上がり、感覚能力も上がる」というもの。ちなみに《蜘蛛切》(雪菜自身は頑なに《友切》と呼び続けている)にはデフォルトで「刃が当たっただけで斬撃が発生する」という魔法効果がかかっていたりする。
変身中は何故かうっすらと〈友斬〉との繋がりを感じられるので、変身状態は好き。
「これが怪談話って奴だよー」
水色の髪のコドモがそう言うと、あとの2人はえーと笑った。
するとここでみんな〜!と明るい声が近付いてきた。
3人が顔を上げると、金髪に白いカチューシャを付けたコドモがコドモたちの元へ駆け寄ってきていた。
「あ、きーちゃん」
水色の髪のコドモがそう呟くと、きーちゃんことキヲンはえへへ〜と笑う。
「なんの話してたの?」
キヲンがそう尋ねると水色の髪のコドモは怪談話だよ!と答える。
「“学会”本部で噂になってるような」
ねーと水色の髪のコドモが両脇に座る2人に聞くと、2人もそうだよと言ったり頷いたりする。
「へー」
ボクにも聞かせて!とキヲンはベンチの肘置きに腰かけながら3人を促す。
水色の髪のコドモはじゃあ最初から!と言って話し出した。
「“学会”本部があるこの大学には、普通の学生は知らない地下階層があるんだけど…それは知ってる?」
水色の髪のコドモがそう聞くと、キヲンはうん知ってる!と頷く。
「ピスケスから聞いたことあるよー」
キヲンが言うと、水色の髪のコドモは続ける。
〈友斬〉(トモキリ)
巨大な蜘蛛の姿をしたファントム。素質があると思われる人間の前に現れ、どこからか刀を一振り目の前に投げ、それを用いて自分と戦うように告げる。相手が死んだら仕方ないので食べて証拠隠滅する。
戦闘時には相手が魔法使いでなくとも見えるようになってくれる上、周囲のあらゆる生物や魔法使い、ファントムから認識できなくなる。
人間どもに喧嘩を売る理由はただ一つ、「己にとって最高の友人を見付け、その友人に殺されるため」。強さに絶対的な自信を持っており、自分を殺すことができるとしたらそれは自分が認めた友人であり、用いる道具は自身の所持している刀《友切》であると考えている。実際滅茶苦茶硬くて結構速くて糸も毒も吐くからかなり強い。
〈友斬〉を殺した《友切》は《蜘蛛切》と銘を変え、魔法使いに変身するためのマジックアイテムとなる。ちなみに《蜘蛛切》は普段、邪魔なので組紐飾りに変化して手首や足首や首に巻き付いている。
最高の友人と出会い、無事殺されることができたものの、友人の「願い」に反応して彼女に吸収される形で一命を取り留めることとなった。まあ出てくることなんて無いので実質死んでるようなものなんだが。
止まない雨は無いらしいぜ
夜は必ず朝になるらしいぜ
知ってるんだ
ほんとは
でもさ
雨、やっぱり止まないし
朝になっても暗闇みたい
一緒に傘、差してくれないか
怖いから手、繋いでくれないか
無理だよな 分かってんだ
ごめんな