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五行怪異世巡『覚』 その⑤

捜索を始めてから約30分。先ほどのイノシシの他にもタヌキ2匹、サル1匹、シカの足跡を発見したものの、肝心の覚妖怪の姿は未だ見つからない。
「見つかりませんね……」
「だねぇ。もっと山奥に入った方が良いのかな?」
「そうですねぇ……っとと」
白神さんに答えるのに意識を割かれ、足下が疎かになったのと同時に、土に足を滑らせて転びそうになった。手をつくより早く白神さんが抱き留めてくれたので、幸いにも無傷だ。
「千葉さん大丈夫? 疲れた?」
「いやまあ、はい……」
「じゃあちょっと休もうか。ほら、千葉さん」
白神さんが、自分に背中を向けてしゃがみ込む。
「おんぶしたげる」
「えっあっはい」
彼女の背中に掴まると、彼女はするすると手近な木に登り、ひときわ太く頑丈な枝に自分を座らせてくれた。
随分歩いたせいか、スニーカーの中にかいた汗が気持ち悪い。靴から踵を引き抜いて足をぶらぶらさせていると、うっかりその靴を下に落としてしまった。それは木の下に生えた雑草の中に入って見えなくなってしまう。
「ん、待ってて千葉さん。わたしが取ってくるよ」
「あ、ありがとうございます。すみません……」
白神さんはまたするすると木を降りて、靴探しを始めた。その背中を眺めていると、座っている大枝が、がさりと揺れた。

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無銘造物再誕 Act 18

ピスケスと露夏が金髪のコドモを探し始めた頃、一方の金髪のコドモは黄色い蝶を追いかけてふらふらと大学構内を歩いていた。
先程ピスケスと露夏が話し込んでいる所の近くを飛んでいった蝶が気になった金髪のコドモは、ついついそれを追いかけ始めてしまったのだ。
幸い周囲を歩く人々が少ないお陰で金髪のコドモを気にする者はほとんどいなかったが、それでもコドモがふらふらと大学内を歩く姿は目立っていた。
「あ」
不意に蝶が建物の角の向こうに消えたので、金髪のコドモは慌てて建物の裏に回り込む。
そこでは建物の裏口の段差に座り込む黒髪のコドモがうたた寝をうっており、黄色い蝶が黒髪のコドモの傍に留まっていた。
「…」
金髪のコドモは目の前の光景に驚いたようにまばたきする。
暫しの間、金髪のコドモは黒髪のコドモを見つめていたが、不意に黒髪のコドモが目を開いた。
それと共に、傍の黄色い蝶がひらひらとどこかに飛んでいく。

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人の優しさに触れて

結局はね、他人からどう見られてるとか関係なく
自分が優しくしたいからそうする

それを本当の優しさという

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クリスマスプレゼント

音楽を届けてくれる人に、この歌を届けます。

菅田将暉さんの「虹」

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クシュん!

あおっぱなが出る

こう弱まっているところに

友達からの差し入れ

ありがとう