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仔鬼造物茶会 Act 14

「“親“はおれたちの心臓部の術式を作った人のことを言うんだぞ?」
今の“親“って…と琅は苦笑する。
「今は誰の元で何をしているのか知らないが、お前の“親“はおれたちの親で、お前の家族はおれたちだ」
それ以上もそれ以下でもないと琳は言う。
キヲンは訳が分からず話についていけてないようだったが、気にせず琅はキヲンの腕に手をかける。
「多分長いこと会ってなかったから、忘れちゃったんだろう」
みんなに会ったら思い出すかもしんないしと琅は続ける。
「ほら、行こう」
硫、と琅は笑ってキヲンの手を引き歩き始める。
え、え、ちょっと…?とキヲンは止めようとしたが、そのまま引きずられていった。

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一月の記録

いくつも諦めた
「挫折」の味を知った

自分で決めたことなのに
自信が持てず不安になった

何度も後ろを向いた
道はなんとか続いていた

現実は想像よりも酷だった

これ以上負けたくないと思った
逃げたくないと思えた

今までの自分を
肯定するための成功が欲しい。


まだ蕾のままの自分を見つめる


この花が咲く時、
空は晴れているだろうか

感じたことのない孤独と劣等感は
将来の自分へのエールなのだろうか

『こんなことも乗り越えられたんだから』
そう微笑む日は来るのだろうか



いつかあの日の決断を後悔するのだろうか

「夢を優先する」
あの言葉が、無駄にならないように

三月に笑いたい

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目を閉じる

目を閉じるとみんなはなにが浮かんでくる?
家族の顔、友達の顔、恋人の顔…いろいろありますよね。

因みに私は綺麗な緑溢れる芝生の絨毯です。

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Modern ARTists:魔法少女彩能媛 その⑧

「……⁉ 何が起きて……⁉」
ヒトエが周囲を見回すと、5mほど離れた場所に、長身の女性がカミラを小脇に抱えて立っていた。
「お嬢さん、うちのカミラがごめんなさいね」
「だ、誰⁉」
女性はヒトエの問いかけを気にも留めず、慈愛に満ちた眼差しをカミラに向ける。
「カミラ、楽しかった?」
「たのしかった!」
「満足した?」
「んーん、もっとヒトエとあそぶの!」
「そう……それなら、今日はもう帰りましょう?」
「やーだー!」
「こーら、我儘言わないの」
「むくぅ……」
「ほら、お友達にご挨拶なさい?」
むくれ顔のカミラは、ヒトエの方に振り向き、手を振った。
「ばいばい、ヒトエ。またあそぼ?」
「え……って、いや待って!」
「また一週間後くらいにカミラを寄越すから、その時はまた遊んであげてね?」
女性がヒトエの双剣を、彼女の足下に放り投げる。
「それでは、さようならー」
「いや待っ……!」
追い縋ろうとしたヒトエを、エリカが背後から取り押さえる。
「っ⁉ え、エリカさん⁉」
「駄目。あれは、下手に追っちゃ駄目」
「え……あの人は一体……?」
ヒトエがカミラ達の方に目を向けると、2人の姿は既に跡形も無く消えていた。

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コロッケみっつ

コロッケみっつ買うクセは
きっとあなたと見た海の
青い光が眼のおくに
ベタベタ塗られているからで

コロッケみっつ買うクセは
きっとあなたの胃袋じゃ
ひとつだけでは足りないことを
いまも気にしているからで

やかましい 千石の駅前を
逃げだしてしまいたかった
あの日の記憶も

さわがしい 天国のおさそいも
全部見ないフリをして
あの日の記憶と 進むの

コロッケみっつ買うクセに
きっとひとりじゃ多すぎる
右も左も通り過ぎてく 
電車の中みたい

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真夏の恋は

真夜中に。

冬の恋は粉雪のように溶けては降り注ぐ