パッセリフォルムズ南部に広がる、一周約2000mの広大な芝敷きのトラックと付随建造物。
現在は“ランギヌイ”の専用軍事施設として利用されている大型施設の一室を、1人の少年が訪れようとしていた。
入口まで立ち止まり、一度大きく深呼吸をしてから、決意してドアノブを握った。
「失礼します! 本日より“ランギヌイ”に配属になりました……」
勢い良く扉を開いた彼を出迎えたのは、火薬の破裂音と飛来する紙テープ。要約すると、『クラッカーの炸裂』だった。
「……?」
「あれ、喜んでねぇや」
「やっぱり無言クラッカーは駄目だったよ。ようこそーくらい言わなきゃ」
「普通目の前に火薬炸裂したらビビるってー」
呆然とする少年を前に、クラッカーを持った3人は口々に言い合う。
「……まぁ細かいことは置いといて。ようこそ“ランギヌイ”へ!」
リーダーらしき少年が口を開いた。
「俺はここでアタマ張ってる“ヴェロキタス”のストゥルティオ・カメルス。長いし『ヴェロキタス』で良いぜ」
「僕は“クルスス”のドロマイウス・ノヴァエホランディアエ。『クルスス』で良いよー」
「こっちは“ヴェナトー”のジオコクシクス・カリフォルニアヌス。『ヴェナトー』って呼んでくれぃ」
口々に自己紹介する3人に、少年は頭を下げた。
「あ、どうも。おれはストリゴップス・ハブロプティルスです。……皆さんのその通称っぽいそれは?」
ハブロプティルスの問いに、3人は同時に答えた。
「「「レヴェリテルムの名前」」」
「あっはい……おれのレヴェリテルムは、“エキドナ”です」
「じゃ、お前は今日から『エキドナ』な」
ヴェロキタスが答えた。
「それじゃあエキドナ、早速行くぞ」
ヴェロキタス達3人は、ハブロプティルス――エキドナを連れ、部屋を出た。
人がごった返していた。
東京モノレール乗る時、人がおしくらまんじゅうしてた。
ポエム
好きな人の為なら何処へでも行けます( *˙ω˙*)و グッ!
目が覚めると私はスクラップの山の中にいた
ヤツの腹の中だろうか、あの巨大なヤツの
まぁ思念体である■■■■■の胃袋というのは意味がわからないが、この際考えないことにする
ここからどうしたものか…
「ギャー、よるなー!くるなー!」
遠くでそんな声が聞こえる、声からして恐らくノアだろう
私は起き上がってその方向に駆けていくとコードのようなものに絡まったノアがいた
「…どうしたらそうなるんだ?」
「こっちが聞きてぇよ、抜けようとすると絡まるんだコレ」
ノアを持ち上げてコードを払う、よく見るとコードはノアの胸付近に集中して絡まっていた。
…まさか、ノアの剥き出しのコアのエネルギーを狙っていたのか?
「ありがとうソロウ」
「早いところ抜けてしまおう、ここはアヴァスと相性が悪いみたいだ」
「そだな」
二人は奥に向かって歩き始めた。
そのまま数時間は彷徨ったであろう、一向にたどり着かないどころか現在地がどこかもわからない始末だった。
あの巨体に飲み込まれたのだから広いとは予想していたが…
「つ…つっかれたぁ…エネルギーが足りなくなりそうだ」
私も少し疲れた、休むとしようか
「うむ、そうしよう…私もギアが軋み始めてきた。そうだ、ここで原石を使えないだろうか」
「使うって?」
「少し切り出して我々のエネルギーにするんだ、そうすれば回復も早くなると思う」
そうして私は原石を取り出した
「うん?なんか、片面だけ光強くなってねぇか?」
「そうだろうか?」
スキャンしてみると確かに、発光が少し大きくなっていた
「ちょっと回してみてくれねぇか?…うん、ここだけ方向が変わらないならそっちが出口とか?…まぁ、今来た道指してるけどこれ」
まぁありえる線ではある
現状、手がかりもないので原石に従うことにした
数分休んで光に従って二人は再び進みだした。
一年に一度の野球の祭典・交流戦
今から70年以上前、それまで一つのリーグであった職業野球が2つのリーグに分かれた
そうしておよそ40年もの間、その2つのリーグに属するチームの接点は非常に限られていた
しかし,紆余曲折を経て交流戦の名の下にチームの経済・集客状況の格差是正のための試合をおよそ1ヶ月間行うようになって今年で20年
そんな大舞台の折り返しの3試合から頼れるベテランがついに1軍に戻って来る
彼は内野守備の最重要位置の遊撃,英語でSSとも呼ばれるポジションで10年以上先代の主力の穴を埋める活躍をしてきた
守備や走塁に関する身体能力が特に重視されるこの守備位置でプレーしてきた選手としては異例となる当時の打撃の最年少記録を更新し続けてきた
そんな彼は30年以上主力選手がつけてきた番号を継承し、6という背番号を担う現代の英雄だ
国際試合で活躍して日本代表五輪優勝にも貢献したこのベテランは後輩に遊撃の座を譲ったものの暫く強打の三塁手という打線の要として働いてきた
しかし,彼の打撃不振が前代未聞の長さで続き嘗ての戦友だった監督に2軍行きを直訴
そして,2軍で今シーズン初本塁打を記録するなど徐々に本調子に向かいつつある成績を残しておよそ1ヶ月ぶりに一軍に復帰し,九州・大阪遠征にも帯同することが球団から発表された
「空に描いた放物線が輝く笑顔に届くように 思いをのせて高く放とう(He’s No.6,He’s No.6)未来を照らすように」
自身の登場曲の一節にもあるように、ファンのみんなを笑顔にしてくれる打撃を見せ続けた、若き球界の大ヒーローとして、その名を後世まで刻んでくれることを1ファンとして願っています。