体を乗っ取っる奴等がいる
そいつらは声色をも真似をする
私はこういった輩を許さない
4人がやって来たのは、施設中央に広がる芝敷きのトラックだった。
「あの……何するんです?」
「ん? 決まってんだろ?」
エキドナの問いにヴェロキタスがそう答え、彼のレヴェリテルムを展開した。赤銅色の金属物質で構成された、長い尾と首を有する四足歩行の無翼竜“ヴェロキタス”。他二名も、自分たちのレヴェリテルムを起動した。青みがかった金属物質で構成された無翼ヒポグリフ“クルスス”、白銀の金属物質で構成された狼“ヴェナトー”。3体の金属生命体が立ち並び、エキドナを興味深げに眺めている。
「……レヴェリテルムお披露目会?」
「まぁ似たようなもんだ。お前のレヴェリテルムも出せよ」
ヴェロキタスの言葉に、エキドナもレヴェリテルムを起動した。黒鉄色の金属物質で構成された、背丈およそ1.8mのコミカルな着ぐるみ風の、二足歩行のハリモグラ、“エキドナ”。その短い両足が力強く芝を踏みしめる。
「すげぇ! デカい!」
「二足歩行だー」
「腕ふっと」
3人が口々に感想を述べる。
「よっしゃ、取り敢えず全員、自分のレヴェリテルムに乗れ」
3人は素早くレヴェリテルムの背中に飛び乗ったが、エキドナだけは状況についていけない。
「え……何を?」
「あー? 決まってんだろー? 『駆け比べ』だよ。今回の距離はどうする?」
「1400!」
「3000で良いじゃん」
「お前ら自分の得意を言うんじゃねえ。エキドナ、お前のレヴェリテルムの得意はどの辺りだ? そこで勝負してやるよ」
「おいこらヴェロキタス、自分のレヴェリテルムが全距離対応だからってズルいぞ」
3人の言い合いを聞きながら、エキドナは思案の末に口を開いた。
「多分……スタミナは、それなりに……ある、かと……?」
「よっしゃ3000だ並べー」
3人はレヴェリテルムを操り、スタートラインに着いた。エキドナも少し考え、“エキドナ”の力強い両腕に自らを抱え上げさせ、他3体に並んだ。
「よっしゃ。それじゃあ用意……スタート!」
ヴェロキタスの合図で、4体のレヴェリテルムが一斉に走り出した。
それからはさっきまでが嘘みたいにサクサク進めた。
というより、道自体が変わっていってるような?
進み続けるとかなり大きな部屋に出た、上空には光の塊が浮かんでいて各所にエネルギーを流しているようだった。
「すっげぇ…」
「これは…魂か?」
「魂?ソロウの種族は見えるのか?」
「君たちの言語の魂とは少し違うかな。アヴァスのコアとおおよそ同じだ………そういうことか」
「ど、どうしたんだ?」
「この原石を初めて見た時からこれが何なのかずっと考えていた、それが今ようやくわかった。これはつまり■■■■■の魂だ」
どうりで、構造式に見覚えのあるわけだ
ようやく思い出した
こうなると、アヴァスは■■■■■の子孫ということになるのだろうか
「このデカイヤツの魂がレヴァリアイトだって…!?」
「■■■■■は自分の魂を取り戻すためにアリエヌスを惑星に放っていた、だが中々手元に戻らないために待ちかねて■■■■■自ら出てきた…それがあの総攻撃の真相か」
「待ってくれよ、じゃなんで俺たちの星にレヴィアイトがあったんだ?」
「■■■■■は星喰いだ、当然サイズも惑星並みだ。だから元々この惑星の資源としてアリエヌスたちが使っていたのだろう。だがあの宇宙船…アリエヌス達が何をする気だったのかは知らないが、それがノアの惑星に落ちて利用を始めた…といったところだと思う」
なんとも。■■■■■含めてハタ迷惑な種族だと思う
「ならば私のやるべきことは一つ…■■■■■を倒したのは私の先祖達だ、そのケリをつける。ノア、悪いがこの原石はもらってもいいかな?」
「ど…どうする気だ…?」
「私の魂と原石を同時に■■■■■の魂にぶつける、これで恐らくヤツは数千年は動けなくなる」
「ソロウはそれで大丈夫なんか?」
「いや、私は無理だろう。だが、やらねば」
そうして私は手に持っていた原石を胸の魂の中に押し込む、凄まじいエネルギーが循環しているのを感じる
「ノア、君に会えてよかった」
私が手をかざすとノアは空間の歪みとともにどこかに飛ばされた
「私にだって、できるはずだ」
理由の知れない 指の震えも
描いても描いても まだ見えない心も
輪郭さえも ぼやけたまま
ただ胸の中に 強い光があるだけ
ずっとぼく勘違いしたままなんだ
利用して 応じて つながってたのは
ずっと前からそうだった
からまって 奪って わかってたのは
ぼくかきみか 派手なサイクル
もう飽きようとしてるくせに
ねぇ 期待させないで
呼応して どうして つながってたのか
いつのまにかブランチの気温
重なって 笑って 黙ってたけど
ぼくときみは 2人きりにはなれないから
もう離れようとしてるくせに
ねぇ 笑わないで
理由の知れない 胸の騒ぎで
継いでも接いでも またやぶれそうだよ
感覚さえも うすれているの
ただ愛が 光りだすだけ
ずっとぼく勘違いしたままなんだ