そんなこんなでかすみはナツィを喫茶店に連れ戻した。
かすみたちが喫茶店を飛び出していったところに出くわした喫茶店の主人は居住スペースの居間で２人のことを心配しており、２人が戻ってくるなりなにがあったのかと質問攻めにした。
かすみはせっせと主人に事の次第を話したが、主人は一通り話を聞くと慌てて居間の固定電話をかけ出す。
その様子をかすみは居間の椅子に座って不思議そうに眺めていた。
「…ねぇナツィ」
これ、大丈夫かな…？とかすみは隣の椅子に座るナツィに話しかける。
ナツィはなにを今さらとかすみに目を向ける。
「お前がちゃんと話せば分かってくれるって言ってただろ」
「いやそうなんだけど」
ナツィの言葉にかすみは苦笑する。
「なんか、うちのマスター電話かけに行っちゃったし」
大丈夫かなって、とかすみは不安がる。
「大丈夫だろ」
どうせ俺の“保護者”のところに電話してるんだろうし、とナツィは服のポケットに両手を突っ込む。
かすみがそれって、あの會津さんって人？と尋ねると、ナツィはあぁと返す。
ストルティオ カメルス Struthio camelus
年齢:15歳
身長:172cm
カテルヴァ:未所属
レヴェリテルム:Struthionis
機関銃。変形は確認されていない。非常に重たく大きいため俊敏な動きはできない。
アエギタロス カウダトゥス
Aegithalos caudatus
年齢:15歳
身長:148cm
カテルヴァ:未所属
レヴェリテルム:Coda lunga
普段は大型のハサミであるが、2本の包丁に分けた変形をさせることができる。
ヴルトゥル グリュフス Vultur gryphus
年齢:15歳
身長:168cm
カテルヴァ:未所属
レヴェリテルム:Andean condor
普段は盾であるが、小型のチェーンソーに変形をさせることができる。
備考:上記三人は精神的に安定しており、性格面での相性が良く、レヴェリテルムの性能のバランスが良いことから将来的に同じカテルヴァに所属させること、またカテルヴァが決定する前から同室にすることを推奨する。
父は言う
「あなたに何かあれば悲しむ人たちがいる」
母は言う
「あなたが生きててよかった」
彼は言う
「どれだけ心配したか」
あの人は言う
「君がいなくなったら俺が悲しい」
それでも、私は思ってしまう
「生きていてごめんなさい」