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14回目の3月11日、13年後の「ゴーバスターズ」 後

「前」の続き。

ちなみにゴーバスターズは行政機関に所属するヒーローなので「エヴァンゲリオン」のNERV本部ほどの規模ではないですが司令室があって、オペレーターが主人公たちのサポートをしたり、司令官が巨大マシンの発進許可を出したり、巨大マシンの整備士たちが格納庫で働く様子が出てきたりと、たくさんの人のお陰でゴーバスターズが支えられていることが分かるようになっています(エンディングでは司令部メンバーも整備士たちも踊っているし)。
あと、敵幹部の名前や用語にコンピュータ用語が使われているのでノリは軽いサイバーパンクだけど、スマホ・SNSが普及する直前の時期の作品故に一般人の持ってるケータイがガラケーだったり、敵幹部のエンターがノートパソコンを持ち歩いて情報収集をしたり怪人を生み出したりしているので、スマホが普及する直前の時代の雰囲気を感じることもできます。

ハードでツラい展開もあるけど最近の仮面ライダーに比べれば優しめなので誰でも楽しめそうですが…やっぱり「エヴァ」みたいなリアル路線の作品が好きな人にこそおすすめしたい作品ですね。
最近は公式がYouTubeで配信してくれている(第1話・第2話は常設)ので、気になる方は実際に視聴してその時代の空気感を味わってもよいのではないでしょうか。

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14回目の3月11日、13年後の「ゴーバスターズ」 前

今日は3月11日ですね。
14年前自分が何をしていたとかは何度かここに書き込んでいるので今回は語りませんが、今年は2011年の翌年・2012年に放送された特撮作品「特命戦隊ゴーバスターズ」について語ろうと思います。

「ゴーバスターズ」は21世紀のスーパー戦隊の中ではシリアスな系統で、終始リアル路線を貫いたある意味“異質”な作品です。
1つ前の「ゴーカイジャー」と1つ後の「キョウリュウジャー」が人気すぎて影が薄い節もある「ゴーバスターズ」ですが、今になって改めて見てみるとどこか前年の“震災”を意識しているような要素がちらほらあるんです。
ネタバレしない程度に例を挙げると、ゴーバスターズの初期メンバー3人は子どもの頃(本編の13年前と語られている)にいわゆる“量子テレポート”的なことの研究所で発生した“事件(事故ともとれる)“に巻き込まれ生還することができたが、3人を研究所の外へ逃した研究所の大人たち(レッドとイエローの親を含む)は“行方不明”になってしまったんです。
そして生き残った主人公たち3人は“事件”の元凶である研究所の“人工知能”的なコンピュータ「メサイア」をシャットダウンする(倒す)こと、「メサイア」を抑え込むために別次元に転送(テレポート)された研究所に残った人々を助け出すことを目的に、行政機関「エネルギー管理局」の「特命部」に所属するヒーロー「ゴーバスターズ」として事件後から訓練を続け、そして本編では「メサイア」が差し向ける敵たちと戦う…のですが、これだけでもどこか放送の前の年に起きたことを意識してるんじゃないかなと思ってしまいます。
そもそも本編で敵は「エネトロンタンク」と呼ばれる“エネルギー施設”を狙って別次元「亜空間」から侵攻してきますし。
やっぱり影響は少なからず受けているんだと思います。
あとこの作品が全体を通して伝えたいメッセージも、“震災”のことを意識したものになっていますが…この辺はネタバレになるので気になる方は実際に視聴してみましょう。

長くなるので「後」に続く。