表示件数
0

百舌鳥と愉快な仲間たち_7

二人して黙り込み様子を見ていると、突然下から大きなアリエヌスを貫いてドリルが現れた。
「うおー!!ドリル!!でかい!!」
「先輩のレヴェリテルムだ…!」
ブケファルスとフスはお互い顔を見合わせて安堵のため息をつく。
「あ、連絡。先輩からだ…親分らしきアリエヌスはこちらで片をつける。カウダトゥスを頼む…だって」
「カウダ?なんで…あ、対大型戦だと使えないからか」
「ちょ、言い方!あとそれ間違っても本人に言わないでよ!?後が怖いから、ほんとに」
喚くフスを横目にブケファルスは大きなアリエヌスの方を見る。向こうからカウダが駆けてくることを確認し、改めてアリエヌスを貫いたドリルを見た。
「すげー…ん?」
ドリルに抉られたあたりが何かおかしい。小刻みに震えるように動き、そして。
「うわぁあああ!!分裂しやがった!!」
「はっ!?」
アリエヌスはいきなり真っ二つに割れたと思うと、片方はバランスを崩して地面にぶつかって轟音を立て、もう片方は口らしきものを開けた。
そして走るカウダに向かって凄まじい勢いで滑り込んできた。