1つの水が人を救うなら 1つの汗が人を熱狂させる。 1つの涙が人を感動させる。 雫は人にとって大切なもの。
下手くそな日常、 ツナマヨネーズの謎。 死んじゃった噺家のビデオで笑ってる エアコン嫌いの夏はまだ終わらない。 切れっ端のメモ紙に ぐちゃぐちゃ書き殴った夢の後、 タオルケットだけが皺くちゃで 即席の枕許、スタンドをもう少し絞った。
優しい雨が降って、 紫陽花をそっと揺らして 傘についた雫を払いながら溜息を一つ 猫の尻尾がそれをたまたま弾いたら 湿気を含んで重たくなった心を 少しだけ、軽くした気がした また明日、 少しだけ、頑張れる気がした
絵に描いたのが幸せなら、 絵描きじゃないぼくだって幸せになれるかな。 ハッピーエンドだけが物語なら、 ぼくだって作り物で構わないよね。 お伽噺はきみの庭で、昔話はぼくの部屋で、 おはようって云いたくて、雨降りの晩に、 ずっしり濡れた傘を仕舞いたくなかった。
いつも私の靴を履いてる君は 可愛らしくて、どこか憎めなくて 早く大人になりたいんだね 大きくなったらその大きさで それよりステキな靴を 君に贈るね 退屈だとわめく君に 大きい私の靴を履かせると ご機嫌になったあの時 ステキな靴の似合う ステキな女性になって欲しいと 思いました。 退屈な毎日を 私達が幸せにすると誓ったあの日から 20年、あなたにこの靴を贈ります。 この靴を大切にしてください。
誰かが落とした雨粒が笑った 世界はもっと広いぞって 君にあげるはずだった飴玉を そっとポケットの奥、仕舞い込んで 傷ついたけど傷つかないフリ いつの間にか血だらけ やっと言葉になった思いは ずぶ濡れで重たくて もう届かない 大丈夫って唱えるように 頬をつたったいつかの泪を 今日も隠して 明日も生きてく
私の知らない貴方のことは 別に知らないままでいい 貴方の全てを手にしたいと 私の全てを貰って欲しいと そんな夢を口にする程 私は無邪気でいられないから 私の知らない貴方のことは 別に知らないままでいい 私は貴方の綺麗なところが欲しくて 其処に埋まる汚いところは そっと気付かぬフリをしていたい 私は貴方に綺麗なところだけあげたくて その裏に蔓延る汚いところは 墓に入ったって隠し続けていたい
水面に反射した太陽の欠片を集めて 真っ暗な部屋に放ったら 素直に泪が出てくると思った 疲れた体をベッドに放り投げて 今日も僕は夢のない夢をみる
一人、ポケットのなかで淋しくなって ぜんぶ、あくびのせいにした。 瞼で指を濡らして、窓ガラスにばかって書いたら 理由なんて別に、なくたっていい。
若草が目にしみた だんだんしんどくなってきた日常を 毛布の間に丸めて いっそこのまま、タイムカプセルみたいに 目を閉じたら、ひゅんって大人になっていたら良かったのに 表面張力を突き破った感情は このまま宇宙の塵になればいいと願った 水溜りに映った透明な空を この世の中は大事にしてくれない