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ショートポエム選手権授賞式〜memento mori〜

では僭越ながら私から。

『Eternal Moment賞』
「夢」ららいちご

>>>夜、目を閉じてから朝目覚めるまで、一瞬の瞬きに思える程の深い眠りの中で出会う「君」は、現実の「君」をはるか遠くに感じてしまうほど近く、それを夢だと知ってしまうが故の切なさ、どうしようもなさがとても現れている素晴らしい4行です。
 かと思えば、遠い「君」を思いながらふとした瞬きの一瞬に遥かなトリップを遂げ、「君」のもとへたどり着いてしまうほどの強い想い。瞬きの度に夢を見ているのだろうか、なんて考えれば、まぶたの裏から広がる世界に思いを馳せてみたり。
 秘められた世界は計り知れません。感服。

『Hurted Dream賞』
「夢か現か」山川海

>>>なぜこれが“夢”なのだろう、ということから始まりました。美しく輝かしい、夢見て描きなす“夢”は、その実傷だらけの自分にこそ描きなしえた、ということなのでしょうか。砕かれてこそ、削られてこそ輝く“夢”のような人生。いや、それこそが夢なのかもしれません。深い。

『Nata de coco賞』
「橙崩壊柑橘色夢」カチョフのしゃちほこ
>>>ああ、これぞ夢だなあ、と感じました。取り留めのない単語やフレーズの羅列のような、それでいて滲み漏れ出てくるような愛しさだったりの感情、よりももっと小さな単位の気持ち。ニュアンスだけでこうも胸にグンと来るような詩です。素敵。



素晴らしい作品たちをありがとう。
では、次に参ります。