山の羊は谷間で深いため息の代わりにあくびをだした。
*黒ヤギさんがボヤいてた
白ヤギさんから返事が来ない
白ヤギさんはお仕事中です
朝は眠ってて夜のお仕事です
毛並みが荒れてしまったいまでも
それでもあなたを忘れられない
だって体が覚えちゃってる
わんちゃんでもお馬さんでもなくて
真っ黒な毛色のあなたのことを
二人きりのあの部屋のなかで
10分後にはオオカミになる
猫を被った様な羊頭の黒ヤギさん
べつにそんなの見たくないけど
キミだけだよとか言われたら
「特別」感じてしまいます
*白ヤギさんが悩んでた
黒ヤギさんへの返事が書けない
わんちゃんねこちゃんお馬さんに羊さん
リップサービスの「また来てね」
でも 黒ヤギさんには待ってるね
最近 黒ヤギさんにハマってるね
顧客の数だけ持ってる番号
黒ヤギさんにだけ押しそうなハンコ
恋心?そうかこれが「特別」の正体だ
そうとわかれば我が家に招待だ
いま始まる私のハッピーバースデー
とりあえず本物のアカウント
渡しとく 私「特別」感じてます