「あの人に似ているかもしれない」 そう思った時点で負けな気がして なんとも思わなかったその目に あの人の影を重ねて 馬鹿な私はまた間違えるのかもしれない
12月25日クリスマスの夜 光を受けてやけに眩しいクリスマスツリーを 1つずつ片付けながら 私が今年のクリスマスを終わらせていくのだ
あの日と同じワンピースに おろしたてのマフラーを添えて 鏡の前でくるりと回ると 1番かわいいわたしのできあがり
もう少し この寒さが早く訪れていたなら 君に甘えるのも簡単だったのかな なんて冷えきった指先を撫でながらぼんやりと
君を好きだと気づけなかった僕の負け
自分へのご褒美はあったかいココアに決めて
紅葉を終えて桜の葉はいつの間に散ったのか わたしは何も変われないまま 笑顔すらもどこかに置いてきたようで ホントのわたしをまだ見せられなくて 割れそうな空虚を内に宿して もう見えない花の残像に思いを馳せている
いつか私は君を迎えることができる?
「大切な人」 だなんていう肩書きだけが 私の心を呪いのように強く縛り付けて 好きなところなんて数える程しか思いつかないのに 嫌いになれない苦しさが 私の知らない君の全てが 歪んだまま繋がった関係を どうしても引き剥がせなくしてしまうのだ
やきもちが大きくなるごとに 堪らない罪悪感に押しつぶされそうで 幸せを独り占めしたい心が また誰かを苦しめるのを知ることがつらい