雪化粧
電車の窓から見える景色は
ほとんどが白く染って
見知らぬ土地に来たような気分だ
窓の向こうで雪は止むことを知らず踊る
そもそも何年ぶりだっけ
地面の色が見えないほど積もるのは
多分あの頃以来かな
何の運命だよ
再会した途端だなんて
なんか懐かしいな、あの頃
景色があの頃に近づく
まるで今の私みたい
真っ白に化粧して隠すの?
振った
っていう過去を
ううん、そうじゃない
だんだん鮮明になるの
あの頃と同じ気持ち
同じ気持ちなら
いらない
溶けちゃう気持ちなんて
でもそれがいいの
溶けて、それでも
またこうやって好きになるから