嘘で固まった排水溝 美しい花びらの行く先だ 喩え話が下手なぼくに きみが繋ぐ慰めのWi-Fi 走馬灯で照らす地獄の小道を 飴玉くらいの楽しみで きみと二人スキップして 足を挫いて笑ったら 鬼もつられてセセラセラ
海に浮かべた満月は あなたをめざし旅をする 辿りついた頃には 見る影もなく 切った爪のように 欠けていることだろう あなたは見つけて 掬ってくれるだろうか それがわたしの想いであると 気づいてくれるだろうか
凍てつく寸前の月を 人差し指と親指でつまんだ 羽化する前の明日が溶け出した 絶対零度ってなんだっけ 雨にすら温もりを感じる手の甲 ツイてなかった 間が悪かった 帰りたい もう帰りたい 毛布の中で液体になって 生まれ変わってやり直したい 形成されない理想と偏頭痛 全部ぜんぶ低気圧のせいして
燃え尽きた土のにおい 黒く残った跡には 拾って帰ったガラス片 碧くて綺麗なガラス片 へばりついた思い出を剥がす 年老いた手 窓の外では枯れ葉のピルエット それを尻目に少年は盗みを働く 通りに横たわった猫が見た 最期の景色 それはガラス片みたいな昼下り
ゆくりなく砕けて どうかそれを海原へ撒いておくれ 悲しむことはない おれとおまえは他人同士 明々後日には忘れる関係 未練があるとすれば 溜まった録画は溜まったままな事 どうかそれを一緒に撒いておくれ 不法投棄で捕まったら 馬鹿野郎を叫びに来いよ
中途半端な寒さの朝に 洗いたての髪をすり抜ける愛おしさ 少し空気の抜けた日々を立ち漕いで 通勤ラッシュを逆流する やんごとなき空の色は 弱弱しいわたしの反逆を祝福する色 心はパツキン 町は花金 小型精神磨耗機の電源を切って 2、3個の言い訳をポケットに 行くあてのない逃非行
いらいらが溜まったら 煙にのせて吐き出すの それって甘いの塩っぱいの 子供扱いは君の唯一のマウント で、機嫌をとるのがその子供 なんて言うかホント、、 握り潰した空き箱に わたしの不満が詰まってて パックジュースみたいに溢れ出たら さよならもなく夜は冷たく だけどこれが二人のノーマルでしょ 疲れた渡り鳥が留まる場所 君はコンビニへと足繁く 小銭をせがむ子供の如く
現状の10000歩に 相当する出会い 忘れてしまった事もあるけど 走馬灯でまた会おう 掴んだ指は岩のように ちょっとやそっとじゃ血もでない 代わりに流す汗と涙 喉が渇いたら祝福の雨 背負った荷物を整理して 目的地までの必需品 拾って、また失くして 嘲笑う鳥たちに 見上げる朝日の美しさを呼号する いいかい、まだいいかい 靴紐はまた脈を打つ 天国めいた景色が広がってても 走馬灯にはまだ早いだろ
へたくそなGコード ペキペキとストローク 床のでかい毛玉は餌を欲する きみは いいの、いいの とストローク それって何て歌 どこか出掛けようよ せっかくの休みだし ぺキペキ 差し出した手に重なる前足 慰めの報酬だ たんとお食べ。
雨の降る90秒前の 空気の振動と黄昏れ臭 乗り過ごしたバスが角を曲がると 嘲笑うように街は濡れた いいさ今夜はすき焼き この苛立ちも 溶いた卵に絡めてくれる