嗚呼、違う、違うんだ そんなもの求めちゃいない 疲れきった目、また夕食を吐いて ついぞ開かぬカーテンが濡れる 嗚呼、駄目だ、やめてくれ これ以上 俺に夢を見させないでくれ そう言ってまた眠る27時は ペルセウス座流星群
溶けそうな夜の、その隙間 蛍光灯はじじと鳴って 今そのペンが織り成す 何万キロを走る あなたしか知らない言葉 は、いつの間にか紙くずとなって 青く白む空に ふぅ、と舞った
深夜 月だけが賑やかな夜 人のすっかり途絶えた交差点 信号が忙しなく明滅する その青は闇と同化した 一片の風が 喉元の熱を奪っていく 静けさがやはりけたたましく 僕は小さな歌を唇に携える 静けさの叫びを打ち消すように 小さく 深夜 月だけが賑やかな夜 かつて君だけがいた世界に 今は僕が一人きりで 知らない目的地へと歩いている やっぱりこの夜はうるさいから 僕は歌うしかないみたいだ
こんな晴れた日には 雨の降る幻想 耳を澄ませば聞こえるほどの雨音が 次第にざわめきを増し アスファルトを叩いて 公園で泥が弾けて笑う そんな日に僕は歌う 素敵じゃないか こんな雨の夜には 星空の幻想 いつになく街は静まり返って カストルは弟と語らい アケルナルは誰かの夢を荘厳に 白鳥と鷲が舞い踊る そんな夜に僕は歌う 素敵じゃないか そう君は 二度と浴びることのない雨を 二度と見上げることのない星々を まるで懐かしむように、呟いた