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はるかぜと共に現れた旅人と過ごすのんびり生活 EP.4

カービィに日本語を教え始めてから3週間。
カービィは意外にも飲み込みが早く、発音や文章も簡単に覚えていった。
「おはよう、蒼。」(カービィ)
「ぽよぽよ!」(僕)
少なくともこれで周りから見て不審な所は無くなっただろう。
次にやるべきは…食料の確保だな。カービィは食べ物をかなり食べそうだし。
でも僕の体にどうやって入りきるんだろう…?
まあ今はまだ気にしなくていいか。
とりあえずスーパーに行って色々買っておけば十分だろう。
ただ…カービィだけだと心配だ。
でも僕が外に出れば明らかに人が集まってきてしまう。そうなれば買い物所じゃない。
ならどうやって行く?
うーん…そうだ、コピー能力を活かせば上手くいくのでは?
ボールになれば怪しまれることはほとんど無いだろう。
物は試しだ。そう思いボールを吸い込んだ。
…うん、ちゃんとなれたみたいだな。自力で転がれるし、万が一があっても問題はない。
「ぽよぽよ、ぽよぽよ?」(僕)
「え?うん、分かった。よろしく頼むよ。」(カービィ)
「ぽよ!」(僕)
カービィにも伝えたから、大丈夫だな。
よし、行くか!まあ僕はバックの中に紛れ込むんだけど…
こうして僕は買い物へと出発した。

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はるかぜと共に現れた旅人と過ごすのんびり生活 EP.2

あれからどれぐらい経っただろう。気がついた時にはすっかり暗くなっていた。
「ぽ、ぽよ…」(???)
アイツの声も聞こえる。どうやら2人とも気を失っていたようだ。
大丈夫かと声をかけようとしたが、その口から出てきた言葉は…
「ぽよぽよ!?」(僕)
アイツの声だった。
「ぽよ?ぽよぽよ!」(???)
しかも、アイツが話している方を見ると…なぜか僕の姿があった。
あー…これはこれで大変なことになったと直感が言っている。つまり、さっきの衝撃で体が入れ替わってしまっているのだ。
「ぽよ…ぽよぽよ?」(???)
ただ、同じ言語だからか、会話は成立している。そこで互いを知るためにしばらく話し合った。
初めに自分から話した。自分の名前、なぜここにいたのか、流れ星のようなものを見ていたらぶつかったことなど…
僕が色々話し終わると、今度はアイツから話してくれた。その結果、それなりに情報が得られた。
名前は「カービィ」。もちろん外観もおなじみのピンク玉だった。
なぜここにいるかというと、カービィ自体分かっていないらしい。プププランドをワープスターで散歩中の時に、いきなり次元の裂け目が出てきて、ここに飛ばされたのだという。
得られた情報はこれくらいだ。まあまあめんどくさくなりそうだな…
今ここで色々していても話が進まなくなりそうな気がしてきた。
「ぽよぽよ、ぽよぽよぽよ?」(僕)
「ぽよ、ぽよぽよ!」(カービィ)
家に帰ることを提案した所、すんなり受け入れてくれた。
こうして僕は、なぜか抱えられながら家に帰った。

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はるかぜと共に現れた旅人と過ごすのんびり生活 EP.1

少しずつ暖かくなっているが、まだ寒さが残っている今日この頃。
僕は山を散歩している。
僕の名前は「空野 蒼」。15歳だ。
たまに時間がある時はこの山によく来て考え事をしたり、ボーッとしたりしている。
今日はボーッとしようと思っている。
「うーん。やっぱり暖かくなってきたなぁ。過ごしやすい季節だよほんと。」
なんて呑気なことを言いつつ、山頂へ登る。
この山は道がちゃんとあってそんなに山が高くないため、軽装でも問題がない。
「さて、何かしようかな…ボーッとしようと思ってたけど、こんな天気だと何かした方が良さそうだもんな。うーん…よし、最近やってるアレをするか。」
そう言って取り出したのは小型のメモ帳と鉛筆。
今から作詞をするつもりなのだ。いつからハマり出したかは覚えていないが最近のマイブームとなっている。
思いついた時には馬鹿みたいに進むが、大体は詰まることが多い。
それでも何曲かは出来ている。
「えーっと…うーん…違うな。こうか?いや、こっちの方が…」
時間を忘れ考え続け、いつの間にか夕方になっていた。
「ん?もうこんな時間か。あっという間だな。」
そう言って立ちあがろうとしたその時、空に何か光るものが見えた。
「え?流れ星?この時間に見れるなんて珍しいな…」
しかし、その光るものはなかなか消えず、気のせいか段々近づいてきているように見えた。
「あれ、流れ星ってこんなんだったっけ…?」
そう思った瞬間、光は消え、しばらくすると桃色の小さな丸が見えた。
「何だアレは…?」
僕が気づくと同時に声も聞こえてきた。
「………ぽよおおおおおおお!!??」
聞き覚えのある声。見覚えのある姿。その時僕は、空から何がやってきたか分かったが、それと同時に猛スピードで落ちてきた『アイツ』と衝突した。
ガンッ!
強い衝撃音と同時に、僕は気を失った。

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