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夢のナカ

鏡の中の私はいつもの私だった
渡したはずの片耳が耳元に帰ってきてた
幸せなラブソングばかり歌うあなたと
不幸なラブソングばかり歌うわたし
性格が歌に出ているみたいだね
私の歌うフレーズで顔見合わせちゃって
今の俺達みたいだねなんて笑ったよね

あぁもうどうでも良くなっちゃった
あぁそれでも歌は終わらない
あの終わりのコールが聞こえないように
2人でもっと歌を入れていこう
ほら歌は尽きないから
愛は尽きても止まらないから
あぁコールが鳴った

鏡の中の私は知らない私だった
渡した手紙はちゃんと捨て去ってね
ケムリを吐き出したあなたとそれを眺めているわたし
吸う?ってあなたは差し出したね
凹凸がハマッて瞳から涙がこぼれて
まだ頑張ってほらまだなんて笑ってたね

あぁどうでも良くなっちゃった
あぁそれでも快は終わらない
あぁ終わりの時間が見えないように
もっと見つめていよう
ほら哀は尽きないから
愛は尽きても止まらないから
あぁ針が2回廻った

いつもと同じルートいつもより長く時間を稼ぐ
今日で最後だからイミない話する

あぁもうどうでも良くなっち った
あぁそれでも命は終わらない
あわせーので振り返えらないで
なんでて最後の約束は守れずに
ほらシャッターを切った 糸は切れなかった
あぁ雨が降ってきたんだ
あぁ

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理外の理に触れる者:海殺し その②

「あ」
道連れが短く声をあげ、足音が一つ減った。俺はまだ歩き続けてるってことは、あいつが立ち止まったのか。あいつのいた方を見ると、砂に足を取られて躓いたのか、うつ伏せに転んでいた。
「……何やってんだ」
「…………」
あいつは顔を砂にうずめたまま答えない。何かヤバい気配がする。
「……これは、良くないね」
喋った。生きてはいるらしい。
「喋り過ぎた。体力がもう無いや」
「無駄話してるからだろ」
「何も言わないでいると、精神的に良くない気がして……」
あいつは立ち上がろうと手を砂に付いてはいるが、全く身体が持ち上がる様子が無い。
「……私はもう駄目みたいだから、構わず先に行って……」
冗談を吐く余裕はあるようだな。
「馬鹿言え。お前の異能無しにこんな場所歩けってのか」
「でも私、20㎏入りのお米より重いよ?」
「それより軽い奴がいたらビビるわ」
異能を使い、自分の姿を変える。爬虫類と猛獣を混ぜたような、体長3m近い胴体。砂に沈みにくい、長い指を具えた脚が4本。4本指に長い爪、鱗の生えた腕が2本と、飛ぶのには使えない、ただの飾りの皮膜翼が1対。便宜的に、自分の中で『石竜』と呼んでいる姿だ。
「足になってやる。お前が鼻になれ」
「そこは目じゃ無いん……わぁっ」
あいつが顔を上げ、眼球の無いワニみたいな顔面に驚き、変な声をあげた。