中学生は小学生を子供だと言う。高校生は中学生を子供だと言う。大人は未成年を若者だ子供だと言う。弱い人は自分より弱い人を見下す。人は誰かが下にいないとやっていけないのかもしれない。昔だって農民の下にはえたひにんがいたんだから、今だってそのはずだ。
今日、あなたに告白をした。今日あなたに振られた。その瞬間からいままであった迷いとかがストンと心から無くなった気がした。よくわからないよ。
ワイドショーのおじさんおばさんのささいなコメントにイライラしなくなったら大人の証拠なんだよと、 きみが言っていた。なんてすんなり納得できてしまうのだろう。きっとそうだねって、わらったら わらってくれた。ありがとうおやすみまたあした。3つセットで言えるしあわせをわたしはなんとなく知っている気がする。なにも考えないなんて無理なことだけど、眠ったら、朝に 会えるね。こわい夢をみるのはまだこどもだから、なんて 信じない。
彼が私へ宛てて書いていたものだというその手紙を受け取ったとき、彼はもうこの世のどこにもいなかった。
几帳面な折り線のついた便箋には、「5にも満たない心は切り捨てるのが正解」とだけ記されている。まるで証明問題の解答だ。
彼の身体が地面に叩きつけられる悲鳴が誰の耳にも届かなかったのは、なるほどそういうわけだったかと合点がいった。なにせ5から上の心それだけを抱えた、身軽な身体である。きっと大した音は鳴らないだろう。
そうしてせかいから逃げ出した彼にとっての私とは1から4に収まる程度のなにかであったらしいことと、数学教師になることが夢なのだと目を輝かせていたあの日の彼を想いながら、私は少しだけ泣いた。少しだけね。
この世の中には、欲望が溢れてて
告白もその1つ。
相手を束縛したい。
勉強もその1つ。
知らないことを知りたい。
でも、こんな理由もあるかもね。
あいつよりも上に行きたい。
ふつうの欲望もある。
寝たい。食べたい。遊びたい。
欲望は底がない。
果てしなく落ちて行く。
煩悩なんて、108つじゃ足りない。
私も欲望でずぶずぶ。
永遠の別れじゃないのに、
まだこれからも会えるのに、
春になると涙が出るのはなぜだろう。
本能。
それは自らを守るために数多の時間を掛けて積み重ねられたリフレクターである。
少女にはそれが無かった。
だからあの時、少女は一寸の狂いも無くグリモワールに刻印された魔法を自分の出せる最小限の力で放った。
あの時からユリと少し会話が成立するようになった。
「ねぇユリ、貴方は何時も何を書いているの?」
少女はユリのデスクから頭だけを出してそう訊ねた。
「ああ、これのことかい。前にも行った通りこれはグリモワールだよ。」
「グリモワールって?」
「魔道書の事、魔道書は魔法を使う時に必要な詠唱を書き込んで、 魔法を瞬時に出せる様にしてあるんだ。」
少女は、へぇ、と言って頭を引っ込めた。
その後、ガラシャはまた夢幻の広がりへと旅立って行った。
スカイブルーが空色なら
マリッジブルーは涙色ですか
左手の薬指は契約の証
バージンロードの先は証言台
幸せなんてなくてもいいから
死ぬまで一生愛します
あの人を
「なにかあったら連絡しな」
そんな言葉と共に、貴方の連絡先を貰えた。
(いつか、いつか貰えたら)
そんな風に夢みてたけど、尋ねる勇気なんて全くなかった。
「あれ、おまえ俺の番号知ってるっけ?」
まさか貴方から聞いてもらえるなんて、驚きと嬉しさで一杯でした。
新しい生活が始まる貴方と、過去に囚われてしまった私。
貴方に連絡するのが許される『なにか』って何ですか?
私にとっての『なにか』と、貴方のとっての『なにか』は同じものですか?
きっと私から連絡することはできないけれど。
貴方の連絡先があるだけで
貴方の声をいつでも聴ける、そう想うだけで
前を向ける気がする、頑張れる気がする。
願わくば、いつか嬉しい報告のために貴方に連絡することができますように。
僕らは正しさを理解して生きてる
けどさ 正しさって何だろうな
嘘をついちゃいけない
人を傷つけちゃいけない
それが正義なんだ
正義は正義をつらねて悪を滅ぼそうとするけどさ
それはそれで卑怯だと思うんだ
正しさは誰が決めるものでもないようで
決めなければいけない
永遠のquestion。
今日珍しい電車を見たよ。ライン追加もしてない君に見せたくなったよ。
君はいつも私の目の前で笑ってて、先生に怒られても揺らがずに、
そんな君が私だけに接すると自意識過剰になってたかもな。
別に好きじゃないよ。好きじゃないよ………。
ねぇ、あの子がね、君のこと好きなんだって。
もう、1年間も片想いだって。すごいよね。
このクラスもおわっちゃうからさ、あと3日以内に告白されるかもね。
そういえばさ、君もあの子が好きだって、
言ってるウワサを小耳にはさんだよ。よかったね。
両想いになったらさ、もう、その呼び方で話しかけてくれることもないのかな。
それはちょっぴり淋しいな。
私に似てると言った動物の消ゴム。めんどくさかったけど、嫌じゃなかった。
君はいつも笑っているから、周りの目をうばってしまうみたいだ。
私と話してる時、あの子の目も君に向いてたの、私はずっと気付いていた。
そいつは私を見ていた。私を見ていた。
ねぇ。あの子もね、君のことが好きなんだって。
今日君の明日の予定を聞いていたからさ、
付き合ってるってウワサされてたよ。本当に付き合っているのかな。
そういえばさ、君は彼女がほしいとか、冗談まじりに言っていたらしいじゃない。おめでとう。
でも、君は好きな子がいるって言っていたよね。もし、彼女ができても、笑っててくれるかな。
ねぇ。君ってさ、とても好かれるよね。あの子も、あの子も君が好きとか、すごいよね。
このクラスも今日で終わったから、私は平和に過ごしたかったけどさ、
際どいこと言う君が、嫌いだ。
だけど、君のおかげで、1年間楽しかったことも事実だから、
君に大切な人ができて、私のことをその呼び方で呼ばなくなっちゃったとしたら、
やっぱりそれは淋しいな。
勇気を出して言った2年ぶりの「おはよう」の意味が貴方に伝われば、それほどの幸せはないのに。でもね、昔からそうだった。私の「好き」も貴方の「好き」ではなかったから。貴方が、大事にしていた私への「好き」に気づかないふりをしていたの。馬鹿を演じて、聞こえていない、見えていないふりをしていただけ。貴方の声がもっと聞きたかったから。貴方の吐息で溶けてしまいたかったから。
大好きだった春の匂いを、感じたって虚しくなるだけなのは、きっと隣に君がいないから
咲き誇る花の色は、移り変わる前に散ってしまうから。思い出だけが綺麗なら、僕は足元を見て、前を向いて歩くよ。
指先にふれる花びらが、薄く舞い落ちる前に。
新しい春が、はじまる、