醒めた目が夜に捕まった
紅いランプが僕を見下ろす
冷めた夜が僕を捕まえた
ぬくもりに満チタ監獄ヘ
覚めた僕は諦めモード
余ル意識を片手に移すよ
覗ク画面も制限モード
永遠に近い数秒間
あー間違えた
寝るタイミングを間違えた
昼寝なんかしなけりゃよかった
吐きそうなほど最低ナ夜
(Did you sleep well?)×8
テレビを点けるも放送休止
気休めに映るカラーバー
心のバケツに溜まった衝動
溢れた分は毒になる
あー間違えた
夜中にコーヒー飲んじゃった
野菜ジュースにしとけばよかった
いっそのコト狂いたい夜
あー間違えた
寝るタイミングを間違えた
僕がひみつ道具使うなら
Time Machineで頬つねる
(Did you sleep well?)×4
(I wanna non caffeine!)×4
先生が言っていた
夏に咲く桜があると…。
でたらめだと思ってた
でも、あるなら見てみたいと目を輝かせる僕がいた
僕達はきっと夏の冒険者となる。
夏に咲く桜を求めた冒険者に。
ニーチェは言った 神は死んだ
いや、神は最初からいなかった。そこには
人間がいただけだった 神、象徴など単なる憧れ
という張りぼてだったのだ そして、人間という
みなしごは自分達の真の姿を探しだした。
哲学の始まりである
そう、それは最も重要な答えのない旅の始まりだった
しかし、我々はその旅を辞めてしまった様だ。
イデオロギーや哲学は遠い昔に置き去りになってしまったようだ。
我々は何処へ向かうのか。 科学は次々と発展し、便利だけを求めるみなしご達……
が、私達は自分達の真の姿をみつけたのだろうか? 残念ながら、私自身は未だ、私自身の姿を見つけられてない。
私達は歩きださなければならない。
この答えのない旅を
僕は歩く 地面を踏みしめる
ふとアスファルトの上で何かを踏みしめた
アスファルトではない何か
それは
明日へのステップか
目標への第一歩か
いやどちらでもない
柔らかい
いつかと同じ柔らかさ
ふと足元を見れば
ハエをまとった
「ヤツ」がいた
その茶色が
アスファルトの黒色の上で
よく映える
太陽に照らされたそいつの輝きが
その時の僕には
心の底から
憎たらしく思えた
「つれない僕をこの世界から連れ出して」
そう願っている僕の想いを君は、釣り上げてくれるのだろうか?
あの日の僕とともに。
僕を壊して
過去の僕を、現在(いま)の僕を、未来の僕を
そして創って
君にとって都合のいい
ピエロ(僕)を
笑顔が尽きない日に
使徒より授けられた薄紅色の
鱗を纏った一匹の蛇が駆ける
涙が絶えない日に
女神より与えられた淡紅色の
翼を背負った一人の天使が降りる
天より齎された二物は
地に舞い降り
浅紅色の絨毯を創り出す
絨毯の上を通り新境地に向かう靴音は
期待に満ち溢れる扉を押す
ヒューと光が夜空に上がり
黒い空に花を咲かせる
その瞬間僕は君に伝えたい事がある
僕の想いが咲くか散るかは別として
君の見ている花火の邪魔するけどいいかな。
頭が痛い。
心が痛い。
イタイ。ワカラナイ。タダシイミチハドコ?
これで合ってるのか、これで正しいのか、
誰か教えてください。
心臓が爆発しそう。
断られたら、もしフラれたら、これが怖い。
だけど、このまま消えてしまう方がよっぽど怖い。
大丈夫。後悔は先に出来ないから後悔なんだから。
あなたが好きです。
ベランダから灯る そしたらのさき
ぼくは夏の虫みたいに すいこまれて
きゅるきゅる鳴る金属音で 花火と花火が 消えるまで
人の音楽を聴くと耳から心に繋がる液体が流れてきてそれを吐き出そうとして涙に変わる。
私は涙にならないまま心に残って液体は固まって心に膜ができて心が強くなるんだ。
耳は私にはなくなったらいけないものだと思う。
多数決があるなら、多数の意見があるわけだ。
で、いつの間にか「多数の意見」が「定番」とか「普通」とかに成り済ますわけさ。
ここで勘違いしてはもらっては困る。
その「定番」や「普通」が、絶対的存在と思ってはいけない。
それは、ただ多数の意見を表す言葉が変わっただけで、少数の意見は消滅していない。生きているんだ。
しかも、それはそれは希少な存在で、とても確率の低い貴重なことだ。もしかしたら絶滅危惧種のエゾヒクマやジュゴンと同等かもしれない。
熊と!ジュゴンと!同等なのだ!
そう考えると、少数もなかなか悪くないだろう。
あんなに身を焦がしたのに
私は もう別の恋を詠える
それは貴方も きっと同じね
茶色の千鳥 緑の嘴に眼鏡を銜えて
遠く海を突き進んだ あの日から
魔法はするりと溶けてしまった
それが無ければ何にも出来ないような
そんな気持ちでいたけれど
茶色の千鳥 緑の嘴に眼鏡を銜えて
遠く海を突き進んだ あの日でも
私は真っ直ぐ家路へ着いて
お風呂を洗ってご飯を作って
布団を敷いて眠りに就いた
あんなに身を焦がしたのに
私は 涙の一つも零さなかった
それは貴方も きっと同じね
今、わたしがここで卵パックを落としたなら、じゅわっと音を立てて、アスファルトに無数の目玉焼きが姿を表すだろう。そんなことを考えてしまうほど、暑い。アイス食べたい。早足でぺたぺたするビーチサンダルは去年、あの人と行った海の砂をぽとぽと、こぼす。ギラギラしたやつだった。眩しいほどに、焼けそうなほどに。立ちくらみしたら波が押し寄せてきて、これじゃいけない。小石を蹴飛ばす、剥き出しの赤い爪が夏に喧嘩を売り飛ばす。
強引な人がいい。クーラーの効いた部屋でだんだん駄目になっていくわたしを無理矢理外に連れ出して、海に投げ込むくらいの人がいい。でも、優しくしてほしい。地球の中心に引っ張り込まれて、空気をなくして、状況が飲み込めない、ずぶ濡れでブスなわたしを笑って浮き輪を投げてよ。そしたら君も飛び込んで、ふたりで海になろう。
夏みたいな男は最後は台風になって、どこか知らない北の国へ去って行った。激しい雨はこの胸にためておいて、干からびた時、飲み水にでもしますよ。
扇風機の前、わたしだけの場所。首筋に張り付く一筋の黒髪。うっすら霜のついたソーダアイスの袋、痛いくらい冷たい舌の先。この夏。わたしだけのもの。わたしだけのもの。
息の詰まる緊張感
目の前には無機質なスイッチ
アポイントメント
これは約束の繋がれた道
そろりと手を伸ばして
微かな手応えに息が止まった
エレベーターは昇っていく
緊張と恐怖に足はすくむ
ふわっと白い光が記憶を満たした
半分怒ったあなたの顔は
懐かしかった
優しかった
幸せだった
サディスティックに片方だけ
口の端を 吊り上げて
お友達になってください
なんて言えないと思ってたのに
キューピッドが
気紛れに
悪戯に
本音を 暴いた
だから
幸せだったんだよ
本当に 本当に
幸せなんだ
「世の中の人間が一番求めてるものってなんだと思う?」
「一番?お金?」
「それもだろうけど、一番じゃない」
「じゃあ愛」
「うん、それも正解」
「一番って言ったのに」
「もっと大きく括れると思うんだよ。つまり、正解は共感だ。愛だって、完全に一方通行な愛を受けても気持ち悪いんだ。人は、愛し合いたいんだよ。他にも」
「SNSでいいねされたいとか」
「シンプルに話を聞いてわかるよと言って欲しいとか」
「褒められたいとか」
「うん、それも共感だと思う。褒められるっていうのは、良いものに対する基準が合致したということだ」
「承認欲求だね」
「でも、承認したくないこともある」
「できないものは仕方ないんじゃない?」
「それがそうでもない。その場で、そうだね、わかるよ、君は頑張ってるって言えば済むのに、何故か言いたくないことがある。言えば全部丸く収まるのに」
「本心と違うことを言うのは気持ちの良いものではないよ」
「そもそも共感に対して躊躇いがある人もいる」
「そうかな?」
「場合によるんだ。その人は褒められるのは嬉しくても、例えば、なるべく愚痴を言いたくないとか。愚痴を言う人も嫌い。でも気持ちを共有することは確かに負担の軽減になる」
「わかっていても嫌なものは嫌と。どっちがいいんだろうね」
「さぁね」
「ああ、だから」
「?」
「いや。なんでも」
(だから彼女は、共感を空想の中に求めるのか)