肌にはりついていた
あの頃の夏が恋しくなる
冷えた指先でひとり、
言葉を探して
目頭を熱くする夜は
もうわたしの掌の中にしかない世界で
なにかに反抗するように
夜空の色に塗った爪先を
乾くまで眺めている
さよならと初めましてしかないような
夜の始めと終わりを探すような
ただ、呼吸が続くだけの僕ら
ただ、心臓が動くだけの僕ら
これが最後よけんけんぱ
あっち向いて行ってよ
じゃんけんぽん
後出しなしよ、ずるはだめ
あっち向いて行くね
けんけんぱ
振り返っちゃ嫌よ
さようなら
あなたを探していた
いつのまにか違うものを追いかけていた
あなたの幻想
思い込み
自己満足
どこにいくのだろう
どこへむかってるんだろう
どうして歩いてるんだろう
夢を見ている子どもの時間は終わったの、吐息を濁らす冬の空にキミは言う。
気持ち、100パーセントだけじゃ生きていけない。
現実を見て、リスクを考えて、未来を思って。
その結果、あなたはわたしの手を取れる?
例えるなら
君の好きな人が毒林檎に犯された白雪姫。
君が王子様。
ぼくは七人の小人の一人。
白雪姫の目を覚まさせるために
キスをしようと顔を近づける。
林檎のように赤い唇に
桃のように柔らかい唇が
重なりそうになる。
ぼくは呆然とながめる。
他の小人は祈ってる。
祈ることが出来ないぼく。
どうせなら止めに行きたい。
もう無理だって
手遅れだって
それがもし
ぼくが
白雪姫だったら
君はぼくの目を覚まさせてくれるかな。
もし
ぼくが
君の
好きな人だったらいいな。
世界は俺を中心に回るべきだ
勝負事をしたら自分が必ず勝つべきである
欲しいものは必ず手に入れるべきだ!
物語は自分の思い通りの展開に進むべきである!
そんな自己中心的な考えをだれだって一人は一個もっていてもいいと思う!
「自己中=悪い」
だなんて誰が決めた?
人間一人一人が世界の中心は俺!という思想を持っても
いいと思う
テロや戦争でそう思いたくても思えれない子供たちがいる
地球上の皆が自己中
になれる世界にしよう
セリヌンティウスは激怒した
暴君に反抗し、
磔の刑に瀕した
セリヌンティウスは
全力でメロスの妹の2度目の
結婚式をめちゃくちゃに
するために全力で
疾走していた。
これはかつて自分を
「俺達友達だろ?」と
磔にさせようとした
メロスへの逆襲なのだ!!
ひどく怖い夢を見た恐怖の残滓がくっきりと沈んで、
頭の底のかたちが見えるように痛みだけ残ってる。
誰も知らないことだけが怖かった。
見開いた目がサングラスに写ってふたりになって、
人ごみにすれ違った知らないひとのように
かたちを失ってぐるり
沈んでいく自分だけを、みていた。
ちいさなころに読んだ児童書の
だれが言ったかも覚えていない その台詞が
いまも震える心臓を突き刺している
泣いてもいいと言われたときには
あくびと屁理屈だけが武器になっていた
わたしをさみしがりにしないでほしい
冬のためいきは特別な気がする
マフラーの下でこっそり口ずさむ
かじかんだ小指でゆびきりげんまん
嘘はさいごまで嘘のまま
笑っていられたら、たぶん
それがいちばんよかった
少しの工夫と精一杯の努力で自分の憧れたものにはきっと近づけるはず。だと思いたい。諦める理由なんて探せばいくらでも出てくるけど、そんなもの例えいくら集めたところで、この憧れの気持ち一つにも及ばない。これでいい、これだけでいい。これさえあればどこまででも行ける。
とんで
おちば
よける
ような
きみが
すきで
すきと
いえば
おもて
うらと
いろを
みせて
きっと
ちがう
いみを
もって
そのほほに
きずを
つけて
しまう
もう分かんないよ。ほらまた叫んだ。曖昧なことほど大きな声で叫べば解決するって思ってる。バカだなぁ、私。