秋が来た
今年も葉に置いていかれた
曼珠沙華が庭で身を揺する
綺麗な色ねって
微笑んだあの人が愛しそうに
髪に挿した紅を撫でた
嗚呼 秋が来た
日毎萎びるあの人と
寄り添うだけの僕にも
澄みやかな秋が来た
一緒にいるとなんとも思わない
でも会えないと寂しい
言いたいことがたくさんあるのに
言い出す勇気がない
それでもあなたと
一緒にいたい
大好きなあなたと
いつも出来ることといえば
朝会が終わった時に
退場するあなたを目で追うことや
或いは部室から見える校庭で
部活に勤しむあなたを見て
頭の中のストーリー、膨らませるだけさ
あなたが卒業してから、あと一年間どうしたらいいの?
気持ちなんて、伝えられないよ
挨拶だってまともに出来ないし
桜よもう少し待って、もう少しだけ…
ああ無慈悲ね。
いつもあなたときたら
私とすれ違う時に
「おはよ〜」だなんて挨拶をしてくれるから
必死に返す丁寧語は
あっていたかしら、不安になる
不安になって振り向けば、広いその背中。
あなたが卒業してから、この想いの置き場はどこにしよう?
伝えられればどんなに楽でしょう。
出来るならば今すぐ駆け寄って
背中に抱きついて「大好き」と言いたい
ああ、出来ない。
あなたの卒業式に、「おめでとうございます」なんて、やっぱり。ああ、やっぱり私、私、言えやしないよ
この気持ちはどうしたらいいの?
大好きなの、諦めきれないよ
ああ言わなきゃ、もう時間はないの?
言わずに終わるそんなのやだ
桜よもう少し待って、もう少しだけ…
ああもう一度
あなたの心はどんな天気ですか?
私は雨降りです
でもただの雨降りじゃない
日差しはあるのに雨が降ってる
そんな天気です
この後虹が出るかな?
そして日差しが照り付けて
雲の間から太陽が差し込む
そんな天気になることを願ってます
恋で一番辛いのって、好きな人になかなか自分を好きになって貰えないことだと思う
あんなに煩わしかった夏がおわって
まだ微かに熱い残り陽が愛おしくなった。
勝手な感傷で窓を開けたまま
右腕だけをじりじり焼いている。
(クルマの運転席ばかりに座っているので)
(左右の腕の焼け具合が倍ぐらい違います)
(ふと出てきたけど残り陽って造語なのかな…)
死にたくない
でも生きていたくもない
生と死の狭間に私はいたい
生と死の狭間って何だろう?
深夜2時に彼らを知らない道を歩く2人
緩やかな痛みを伴うこの恋も
いつか また
繋いだ手はいつも 温かく私を溶かしてゆく
それでもと言い続けることは
いつも苦しくて 悲しかった
それでも 貴方が好きだ
貴方が 貴方だけが ただ好きだ
貴方の温度で私が消えて仕舞えばいい
貴方の腕の中なら、地球が終わったって怖くはない
「私の前では素でいてな」
こんな事言えるのが
とても幸せなんだと
心から思った