変わらないものなんてこの世にはないって、そんなこと最初から解ってる。解ってるつもりだけど、変わらないで欲しいと願うものが変わってしまうことに悲しさを覚えるんだ。
だれもなにも知らない場所に行きたい
なにもかも忘れ去りまして
ひとりふらり旅に出たいの
もしかしたら素敵な出会いがあるかもね
いつのまにか笑顔になってるかもね
そうしたら帰りたくなるかもね
わたしの故郷に。
神殿まで、そう距離は遠くない。王宮から見える位置にある。
「神殿は、今お兄ちゃんが行っているところと繋がっているのよ。」
果てしなく続くような白の上で、母が少女に話す。
「会える?」
繋ぐ手の先の母を見上げる。そんな少女に優しく微笑んで首を振る。
「いいえ、会えるのはお花が咲く頃とお話ししたでしょう?」
少女は拗ねてしまった。
母は、パプリ,と呼び掛ける。
「今、あなたのお兄ちゃんが行っている場所は、神殿以外にいくつかの扉と繋がっているの。その扉の前に立つことができるのは決められた者だけだから、本当の扉ではないけれど、神殿の中にはその複製が置かれているのよ。あなたも見たことがあるでしょう?」
大きいものね,とくすくす笑う。少女は通い慣れた神殿の中にあった、いくつもの木の枠のようなものを思い出す。
「あの……木のやつ?」
「ええ、そうよ。」
僕の心に少しだけしみる、甘めのサイダー
今日ようやく君に話せたの
数学教えてって、言えたの。
ようやく英語の単語テストも 合格出来たよ
少しずつ少しずつ 光が差し込んでいる
また私が闇に突き落とされることもあるのだろう
でも私はこう思う
今まさに輝く船乗りの為なら
私はどこまでも、ついていく。
いつかその船乗りの 小さな光にさせてください。
そして、君の……心に差し込む
青いソーダを飲みませんか??
少し 手が触れたり 体がぶつかったり
それをわざとしてみたり
「付き合ってるらしいね」
君と私の別れ道で
もうここでいいよって、言ったのに
送るよ なんて。
この時間が永遠に。と何度思ったか。
さようならをするとき。
おでこならいいだろうと
君の胸にそっと押し付けた
手が背中に回された。
あぁ。だめなのに。
2人ともわかってた だめだと分かっていても
それでも。
29センチ上の君の目はなぜか少し 悲しそうで
困った顔して 頭を撫でる
何度も 何度も 確かめ合うように 抱きしめ合った
君のキスは変わってなかった
ただそれだけのことが とてつもなく嬉しかった
「最後だから」
帰ったら通話しよう 優しく言った君
あぁ。
忘れた頃に君はふらっと私の元にきて
心を簡単に奪ってく
最後まで2人は
「好き」
を言わなかった。
「花火を見てた場所ではなそう」
2人しかわからない 一言が愛おしかった
久しぶり 元気だった
当たり障りのない話をする
私の景品で当たったおもちゃ
君が奪ってちょっかいをかける
ああ。変わってない。
21時。
私は親に嘘をついて君と話す。
あのハラハラは2年前を思い出した。
「そろそろ帰ろうか」
2人で歩いて道を進む
夏祭り
人混みの中 君と目があった
え、
部活じゃなかったの。
なんでいるの。
だいぶ焼けたな。
あんなに背、高かったっけ。
実物だ。
君はにこりと笑うけど 追いつかない
通話で話した
「成人式で会おうね」
まさか 3年早く会えるなんて
君は手を振る 振り返す
それだけで幸せだった
だけど 話したかったと欲が出てくる
帰る姿を見送った
あの後 君からの連絡
「少し話さない?」